TRPG覚書
◆「GMの提示する“物語”は『常に』つまらない」−2003/01/02
<前置き>
何か最近ストーリーシナリオばかりプレイしているのに、自らやってることを全否定するような発言で何なんですが(笑)、要するにTRPGに対して求める方向性の違いについての極論です。この議論については、僕がインターネットを始めた当初からひたすら戦い続けてきたような気がするわけですが(w、とりあえず「…という方向性(考え方)もある」という程度に使えるところがあれば好きに解体して使用してもらってかまいません。<GMの提示する“物語”のデメリット>
TRPGのスタイルの一つとして「物語志向」という方向性があります。その「物語志向」をさらに細分化すると、「物語創造志向」「共感志向」の大まかに2つの方向性が存在します。よくある「物語志向」な論、シナリオというのは基本的にGMがorシナリオ上で提供する“物語”にいかにPLを共感させるか?に主眼が置かれているように思われます。つまり、「物語志向」+「共感志向」という方向性ですね。さて、この論を成立させるには極めて重要な前提条件があります。
つまり、「GM(orシナリオ作成者)の提供する“物語”は面白い」
という前提です。この論は究極的には「GMは(プロの)ストーリークリエイター並みに“物語”を面白く創り上げる技量が必要になる(あるいは既成シナリオの“物語”を上手く表現できるようになる表現力を身に付ける必要がある)」ということをGMに強いることになります。本当にそんなことできるでしょうか?私は正直その論は「実に疑わしい」と言わざるを得ません。
まず第1に、TRPGなんて辺境の趣味なんかにはまってる連中は実にセンスが悪い…と言うと語弊があるので(爆)、「実にセンスが偏っていて一部の偏った志向の相手しか満足させられる物語をそもそも発案することが出来ない」という極めて実際的かつ重大な問題があります(笑)。
第2に、あくまでTRPGをプレイするのは良くて「普通の人」、平均的には青少年に分類されるくらいの精神年齢の「未熟な人」に過ぎない。そういう人に技術的な部分を学習させるのは効果を期待できるが、「物語が面白い」というような“センス”に関わる問題はどんなに教育を施しても上手くなる保証は全くないし、あてに出来ない。
第3に、すべての人間は感性がそれぞれ違うので、GMが良いと思った“物語”を同じように「良い」と感じる人間は当人以外には決して存在しない(ニヒルっぽい視点ですが)。
第4に、「初めて面白い“物語”を体験する」のに比べたら、「面白い物語の再現」など、その面白さにおいて遠く及ばない。GMの提案する“物語”は「GMが提案する」という時点で、それはGMにとって「既知の物語」であり、当人にとって初めて見る物語の面白さに遠く及ばない。つまりGMにとっては自分が知っている物語を提示するという時点でそれは「つまらない物語」に格下げされている。そして本人にとって「つまらない物語」を提示された場合には、受け手も「つまらない」と感じる確率が高い。
第5に、結局GMの提案する物語を再現しようとする場合にはPLに制限を課すしかない(PLにとってそれが面白くなるという保証は全くないのに)。で、PLにとっては「自分のやりたいことが出来ない」「面白くもないのに何かをやらされる」と感じるたびにその面白さが大きく減じられる。GMの提案する物語を再現しようというプレイスタイルは、そう感じられる危険・シチュエーションが非常に多く、総じて「つまらないセッション」になる確率が高い。
<GMの提示する“物語”のメリット>
いろんなところでそのメリットについて主張されてきているのでいまさらここで詳しく説明しませんが、結局のところ・安心感(結局人は真に新奇な物語など欲していないのだ)
・安定性という辺りでしょうかね。何か「年寄りくさいなあ」と思うわけですが(w。
<では、どうすればいいのか?>
さて、今回の論では「GMの提示する“物語”は『常に』つまらない」を前提に、実際GMの提示する物語を再現する方向のセッションをプレイする際、恒常的に被り続けることになるデメリットを列挙しました。「それはしょうがないだろ」と甘んじて受け入れる方法もありますが、それでは成長がないし、TRPGで得られる“楽しみ”を狭めるだけですし、そもそもこういう思考実験的な(と言いつつ僕自身はすでに実践済みですが(w))論は「新たな可能性を切り拓く」ところに意味がありますので、上記のデメリットに対する対処法を示しましょう。機会があれば試してもらうとおもしろいかと思います(うまくいかなくても責任は持てませんが(w))。1)相手の満足する“物語”を発案することが出来ない
→当人に発案させれば必ず当人が満足する“物語”をプレイすることが出来る。発想の逆転です。GMがわざわざ無駄な苦労をして相手を楽しませる方法を自分だけで考え出そうとするのは徒労に過ぎません。例えば「商品開発」の世界でも常識だと思われるのですが、顧客(PL)の要望を事前に聞いて取り入れるのは当たり前のことです。なので、プレイ前・プレイ中に要望を聞きましょう。でシナリオ・セッション上に要望を取り入れて反映させる「余地」を残しておきましょう。
2)面白い物語を創造する技量がGMにもPLにもない
→「物語」は結果でありおまけであると割り切って、ゲーム性あるいはコミュニケーションを面白さの主眼に持ってくる単なる「物語メディア」を体験したいのであれば、映画を見ればいいしTVを見ればいいし本を読めばいいし漫画を見ればいいし舞台を見ればいいし「もっといいもの(しかもTRPGをやるよりよっぽど効率的なもの)」が、いくらでもあります。それこそ無数に。はっきり言ってそれらに勝とうと思っても勝てません。
ではTRPGではほかに他のメディアに勝るものがあるか?といいますと、あります。それは「コミュニケーション」ですね。結局電源ありゲームの世界も人対人のコミュニケーションの世界に回帰してきているように、「コミュニケーション」こそが遊びの中でいちばん面白い(同時にもっとも複雑ですが)。TRPGはそのコミュニケーションの面白さをダイレクトに体感できる遊びであると思います。3)感性は人それぞれ違う
→感性を合わせる過程そのものが面白いので、ただそれをプレイするだけでよい単純に“物語”を見せるだけよりもむしろ“物語を理解する/させる”コミュニケーションの過程こそをメインにプレイすべきかと。シナリオを作成するのであれば、それは「必要」なので、デフォルトで感性を合わせる場面(PC同士話し合う場合もあるし、PL同士で話し合う場合もある)を作るようにする。
4)既知の“物語”はつまらない
→セッション中にPLと協力して物語を作ればいいその場で創った“物語”は常に新しい。一人で作るとパターン化して煮詰まりがちですが、せっかく人数が集まっているのでPLの協力も得れば新しい要素の入った別の物語が出来るでしょう。この辺も「余地」の問題。
5)GMから課せられる「制限」がうっとうしい
→「無制限」は無理なので、PLが自ら課す「制限」を決める。あるいはGMと調整することで、閉塞感を軽減する。これについては「PLがPCの目的を決定する」ことが必須になってきます。
<まとめ>
何か、「GMの実現しようとする物語を実現するのが面白いセッションなのだ」的論を見ることが多い気がするんですが、正直僕は、はなからそんなもの全く信じていません(w。「ああ、それはきれいなエンディングだねぇ〜」とつまらなそうな顔で言うPLをいったい何度見たことでしょうか?逆に、PLのやりたいことがセッションの中で実現されて嬉しい表情をしたPLをいったい何度見たことでしょう?…という僕自身の実体験から、僕は「GMの提案する“物語”」の面白さについては実に懐疑的です。昔は僕もそういう方向を目指していましたが(そのせいで被害を被った人すみません(w))、それが技量的に実現できるようになってみると、それは実にむなしい領域でした。そこには新奇なものは何もありません。きれいに舗装され整ってはいますが、それは草木の一本も生えない不毛の地なのです。
まあ、こういう考えが多数派であるとは思いませんが、少なくとも実際にプレイしている人間の何割かはこんなようなことを考えてると思います。僕は(かなりエゴイスティックですが)、“そういうひと”のためだけにGMやってます。嗜好の合わない人はあしからず(w。
全面的に賛成できない方も部分的には共感されるところがあるかもしれませんが、そうでしたらぜひ使ってください。お代はただです(w。
さて、前回書いた「『シーン』構造論」では書きもれた重要な概念がいくつかあったので、今回はそれについて補足する。今回の論と、次回掲載予定の「『シーン』構造論−3(実際例)」を合わせて私こと紙魚砂が実践している「シーン制(の様なもの)」理論は完結する。
3)「“合わせ”シーン」のデフォルト設定化の提唱
3−1)「“合わせ”シーン」はセッション上必ず必要である
例えば舞台や映画などの場合、事前の台詞の練習、役者同士が演技を合わせる練習、話の流れに関する打ち合わせ、というものを必ずする。たとえプロであっても(一部例外はあるが無視しよう(w))。音楽の世界でフルアドリブ(とかインプロビゼイションとか)と言って自由に演奏する場合でも曲の流れ(コード進行とか)の打ち合わせは事前にするものである。TRPGの場合、キャラクターを演じているのは素人のごく普通の人に過ぎないし、基本的にそこで繰り広げられていく“物語”はすべて(PLにとっては)アドリブでプレイすることになるので、それを上手く進行させるには「打ち合わせ」が当然必要になる。
上記のような「“合わせ”の場面」というのは、PLが演技の上手い人であるならば、PC同士が話し合うという形を借りて話し合う場合もあるが、基本的にPL&GMが話し合う場面となることが多い。そんなわけで、それはシーン外のシーンというか、舞台裏というか、物語上表に出てこない場面なので、片手落ちなシナリオの書き方をされているシナリオでは、そもそもそんな場面などどこにも記述されていないということがよくある(笑)。その辺はPL&GMの「技術」として自主性に任されているということなのだが、例えばシステムに記載されている「初めてプレイするシナリオ」にこの「“合わせ”の場面」が記述されていないのは単なる「欠陥商品だろ」と個人的に思う(w。具体的にはダブルクロスの初心者向けシナリオなどは「TRPGというものを全く知らない人が『演技を合わせて話を進める』というのを体感してもらうために、詳細まで流れをきっちり記述している(ガチガチに敢えてしている)」という話だそうなのでそういうところにこそ「“合わせ”の場面」の記述が必要だと思うが…さて。
3−2)「“合わせ”シーン」の挿入タイミング
厳密に言うとこの場面は自然発生的に「何かこのPL(GM)話を理解してないなあ。リアクションが変だ」という時にテクニックとして導入することが多いのでそういうのはいつ導入するか事前に予測しづらいのだが、逆発想で「このシーンに入るときにはPL&GMが事情をすべて理解してないとお話にならない」という場面の直前に確認の意味を込めて挿入するのが効果的だし、そういう位置付けであるならばシナリオ作成の段階でこの「“合わせ”シーン」をどこに導入すべきかを決めることが出来る。以下、典型的な「“合わせ”シーン」の導入タイミングを列挙する。<1.初期設定タイミング>
セッション開始時は、そこでの情報把握が話の流れ全体を決めるので「“合わせ”シーン」を入れるべき最も重要なタイミングのひとつと言っていい。細分化すると以下の3つのタイミングがあるが、GMはそれらをわかりやすく分けてプレイしてもいいし、同じ流れで結局全部確認することになるのでまとめてプレイしても良い。<1−1>キャラクター作成時
このタイミングは当日のセッションに入る前にメールとか手紙とか実際に会って会話とか手紙とかで情報交換することで時間短縮できるが、そういう余裕がなかった場合には当日のセッション開始時に打ち合わせする必要がある。とりあえず「どんなキャラか?」表明してもらうこと。GMはシナリオ上そのキャラがどんな位置付けになるかを確認すること。<1−2>PC遭遇時
PC遭遇時にPLが他のPCとの兼ね合いで自分のPCをどう行動させるかを考えるために、話を合わせる必要がある。GMもここの関係でPCの行動パターンが決まってくるので状況を把握する必要がある。<1−3>初期情報提供時
シナリオ上の初期情報を与えるタイミング。最近のシステムでは「予告シーン」とかいうシーンで機能的実現がされる場合もあるが、別に情報さえ伝えられるのであればわざわざそんなシーンにする必要はない(「メモを渡すだけ」でも十分)。その辺は趣味。GMから与えられる初期情報によってセッション全体としてのPCの行動する方向性が決まるので、この辺での話の確認は重要である。<2.重要場面直前>
もっともありがちなのは「クライマックス直前」。他に「説得場面直前」「アクションシーン直前」「戦闘シーン直前」など。ごく限られたタイミングのごく限られた行動がシーン内/セッション全体の流れを大きく変えてしまう場合があるので(「え、そいつって君の恋人だったの?知らずに殺しちゃったよ(笑)。それならもっといい演出が出来たのに」とか)、禍根を残さないためにもここで可能な限りの情報交換をし、PC&PLのテンションを高め、コンビネーションを合わせておく必要がある。3−3)「“合わせ”シーン」のもたらすTRPG上の“楽しみ”
例えばかつてのD&Dのような、TRPGと言いながら実は単なるバトルシミュレーションゲームのようなゲームの場合には、単純に戦闘やアクションシーンを戦術的に面白く楽しむためにこういう「“合わせ”シーン」が必要であった。話を合わせないと死ぬという極めて切迫した事情もあったが(w。最近の?物語志向なセッションの場合には、現実には実際は「物語」というのは役者が演技しながら演技によって物語が創られていくわけではなく、その舞台裏での打ち合わせによって「物語」は創られるのである、というのを実体験するのに格好のシーンであると言っていい。キャラになりきって演技するのも面白いが(これはどちらかというと個人的楽しみと言っていいだろう)、セッションをどう進めるかを話し合って創り出していくというのも非常に面白い(これはパーティーゲーム的コミュニケーション的面白さといっていいかも。創造の楽しみもある)。
「“合わせ”シーン」というのは、戦術を考える楽しさを感じられるシーンであるし、セッション参加者とのコミュニケーションを楽しむシーンであるし、物語を(みんなで)創造するのを楽しむシーンでもあるのである。
4)私製「シーン」と「カット」の概念の導入
俗に「シーン制」と言われるが、その「シーン」の概念はシステムによってまちまちでかなりいい加減なので、論を統一化するために私は「場面」を「シーン」と「カット」に分けて把握している。以下に、それぞれの概念の説明と用法を記述する。舞台の場合にはコストパフォーマンスの関係で「シーン」「カット」の区別は明確であるが、映画などの場合には場所による拘束がないので不明確になっている。システムが「舞台」の影響を受けているか(「天羅零」とか)、「映画」の影響を受けているか(「NOVA」とか)によって世間で言われている「シーン」の概念が違う。
4−1)私製「シーン」の概念
舞台の場合コストパフォーマンスの関係から「場」というものが組まれる。それはどこかの部屋の中だったり電車の中だったりどこかの通りだったり、どこかの抽象的な場面だったりするが、それは登場人物がどういう背景設定の上に現れるかを規定する。その「場」を「シーン」と規定する。「シーン」では場所の情報、登場するキャラクターの設定情報などの背景設定情報は制限するが、「シーン」内での行動は何も制限しない。
4−2)私製「カット」の概念
PCまたはNPCがその「シーン」内で具体的に何をするか?(例えば、何というせりふを言うか?とか、どういう決断をするか?とか、どういう過失を犯すか?とか、誰を倒すか?とか)を切り出したものを「カット」と呼ぶことにする。基本的に「カット」は、指定された「シーン」内であれば好きなタイミングで導入してかまわない。汎用性の高い「カット」の場合には、指定された「シーン」内で消化しきれなくても別の「シーン」で出すことが出来る(ただし、別の「シーン」では同じ「カット」でも別の意味合いを帯びる場合がある)。「カット」はキャラクターの行動そのものの記述なのでキャラクターの行動を制限する。セッション中に事前に準備した「カット」とキャラクターの内面動機が合わなくなった場合には「カット」を削除・改変する必要がある。
4−3)「シーン」は機能的拘束のみする、「カット」は“見せる”ために使う
TRPGのセッションでGMが「物語を見せたい」という場合には、基本的に「カット」として断片的にセッションに導入するのが向いている。「カット」はシナリオ作成者orGMの「趣味」であり、蛇足であるのでそれは常に「変化」「抹消」されることがある、ということを念頭に置くべきである。が、うまく見せることが出来たならば、「物語」をPLに効果的に実感させることが出来るであろう。「シーン」はPCを効果的に活躍させるための舞台を提供するものである。その「シーン」の結末をどうしたいとかそういう制約があるのであれば、事前にアナウンスしておくのがフェアというものであろう。「シーン」を設定するのはその全体の流れをアナウンスしつつ途中の過程の補完をPLに委ねる(自由)ために設定するのだということを、GMorシナリオ作成者は理解すべきである。
TRPGでPLに「物語」を体感させたいときには「つじつま合わせ」が必要になります。物語世界のリアリティを体感させるためにもつじつま合わせは必要。ないとリアリティの無い「不条理物語」となってしまい、感情移入が阻害されます。
1)PCの物語のつじつまあわせの必要性
「不要」です(キッパリ(笑))。GMがあれこれ手を焼かなくてもPLが見た場面を勝手に解釈して勝手につじつまを合わせてくれるので、実はつじつま合わせは必要ありません。(想像力の限界はありますが(w))
さらに極端に言うと
「PCの物語をメインに据えたシナリオは、PLが勝手につじつま合わせをしてくれるのでGMがわざわざつじつま合わせする必要はない。シナリオ自体につじつま合わせが不要となる。」
特に「シーン制」などのようにシーン間の物語をPLが補完するタイプのプレイスタイルでは、システム上PLがつじつま合わせをすることになっているのでなおさら不要になってきます。GMは楽ですね♪
2)NPCの物語のつじつまあわせの必要性
これはPLが考えてくれないのでGMが考えるしかありません。あしからず(w。3)因−果をつなぐ
さて、やっとまともな技術論に入りますが(w)、物語のつじつま会わせというか組み立てと言うと「起承転結」とか「序破急」とか、とにかく順を追って構成を分けるという方法が有名で確かに効果的ですが、これを全部に適用していると大変です。厳密に言えば「物語」というものはそのセッションに登場するすべてのものに対する物語があるわけで、NPC10人出すと10個物語を考えなくちゃなりません。そんなのやってられません。また、実際には起承転結なんてきれいに話が終わるというのはまれな例でして、実際は起承転結起承転結起承転結…と延々と物語りは繰り返しています。めんどくさいのでばっさり物語の構成要素を2つだけに分類することにします。因−果
要するにこの2つの要素だけですべての物語は構成されていると考えます。あとはこの構成の連鎖、並列が組み合わさっているだけ。
3−1)因→果
原因から結果を導く方法です。「演繹法」と言います。例えばファンタジーで「魔法の剣がある」というきっかけ(因)を決定したならば、そこから導かれる結果を決めることで物語としての流れが出来ます。「魔法の剣の呪いで誰かが殺された」「魔法の剣の力で何かを倒した」etc...この技法はPCのアクションから先の展開を推測するために使えます。PCが介入しない局面ではGMの思うがままに結果を決めることが出来ますね(w。あとはランダムチャートや深淵の「運命」などで何か設定が決まった時に、その先の展開を創造するために用います。
3−2)果→因
結果から遡って原因を決める手法です。「帰納法」と言います(嘘)。
例えばよくある「登場判定」というシステムは、つじつま合わせを「登場した」という結果から、「どのような過程を経てそこに現れたのか」という原因をPLに自分で考えてもらうという便利なシステムです。
ほかには深淵の「運命(予言系)」というのもあります。PL&GMは予言を実現させるためにセッションをプレイさせるわけです(w。
もう1つわかりやすいのが「(固定化された)クライマックス」。NOVAなどのクライマックスを固定化しているシステムは、クライマックス(結果)を成立させるために途中の過程(原因)を創っていくというシステムなわけです。4)因果を重ねる
原因と結果は1つの線だけ存在するよりもそれらが積み重なってその状況が出来上がっている方が「リアル」に感じられます。1つの状況を考え出したのであれば、それによって派生的に生まれる「因−果」を考え付く限りなるべく多く規定しておくと話の厚みがまします(やりすぎるとわけわからなくなるので注意)。
目安としては、1つの状況を考えたならば、・「状況=果」→因
・「状況=因」→果
・おまけというようなエピソードを3つくらい考えておくとよいでしょう。
例)状況「魔法の剣がある」
・「状況=果」→因
その剣はXXXを倒すために○○○が創りだした。・「状況=因」→果
剣によってXXXは倒されることになるという予言がある。・おまけ(「状況=因」→果)
その剣を私欲のために誤って用いて大勢の者が殺されたことがあった。5)因果律の自由度
TRPGのセッションをインタラクティブでコミュニケーション性のあるものにしたいのであれば、セッションにある程度の自由度が必要になります。因果律の自由度については4パターンあります。5−1)因(自由)−果(自由)
完全アドリブ状態。模索状況。PLの要望を引き出したいときに使用する。5−2)因(自由)−果(固定)
セッションの流れを規定しつつPLの創造性を発揮させようというスタイル。5−2)因(固定)−果(自由)
決断の場面、戦闘シーンなどのゲーム場面。いわゆる闘争志向の「ゲーム性」を出すにはこの局面が必要。5−2)因(固定)−果(固定)
一人語り。PLの決めるPC設定とかGMの決めるNPC設定とか。基本的に趣味の領域でTRPGのセッション上には現れない場合があるし、なくても何も問題ない(w。
メモ書き。
今回はシナリオの記述法について書く。何となくいろんなところで引っかかっていてメモしたい情報がたまってきたので忘れないように書いておこうかと。
1)シナリオで提供すべき情報とは?
こんなもんすかね?<1>素材
シナリオ上で取り扱うべき素材。NPC設定、背景設定、舞台設定、敵データetc...
アドリブで使用しやすいように、使いまわしの効く素材データが掲載されていると良い。<2>演出法
セッション中に『物語』を感じさせるための「演出方法(の1例)」が記述されているケース。ストーリー志向なシナリオでは必須。演出意図が書いてあるとなお良い。「シーン」で管理するシナリオで書くのが効率的。ただ、セッション中に「シーン」の前提条件が変化するので、実際プレイする際には改変・削除が必要になる。<3>プロット
セッションの大まかな流れを記述したもの。GMがどういう流れでセッションを進行させるかの指針になるし、セッションの流れが思惑と外れた場合の対処の参考にもなる。
2)演出法の記法
シナリオ中に記述する「演出」というものは基本的にPLにある種の感情を“共感”させるために記述するものである。普通以下の項目を記述する。<1>演出意図
「PLにどういう感情を共感させたいのか?」を記述する。これはPCの行動原理に直結し、セッション全体の流れを決定付ける。☆問題点
ここで問題なのは・シナリオに記述された演出意図に無理がある場合
・GMの演出が上手くいかなかった場合というケース。実によくある話だ(笑。問題がここだけで済めばそれで問題ないのだが、前述したとおり「セッション全体の流れを決定付ける」ため、以後の進行に重大な問題が発生する。
☆対策法
以下に対策法を記述する。・「1次目的」でセッションは設計する
演出によって付与したい行動原理を「2次目的」、PCの以前から付与している行動原理を「1次目的」、とする。「1次目的」はキャラメイク時辺りであらかじめ話し合って付与させてもらっておくのが安全。基本的に「1次目的」でセッションが進行するようにシナリオ設計する。「2次目的」がうまく付与できると「1次目的」がより強化されるとか、おまけのイベントシーンがプレイできるとかいう風にする(コンシューマゲームでよくある手法だね)。
「2次目的」でセッション設計するのはうまく行かなかったときセッション崩壊するので(よくある初歩的ミスだ(w))、あてにしないこと。・リトライ場面を設定する
・「リセット場面」を設定する
同様の演出場面を複数個準備して(3つくらいかな?)どれか一つでうまくいけばいいやという風にする。成功確率がかなり上がるが、やはり最悪うまく行かなかった場合を想定すべき。
「2次目的」の付与が失敗してもいったん話が収束する場面を事前に想定しておく。リセット場面というか(w。そこから気分新たにセッション続行。「リセット場面」が多い方が思惑から外れた際に挽回しやすいが、多すぎると「思惑が反映されないセッション」になってしまうのでバランス調整が必要。<2>具体的演出法
具体的な演出法を記述する。が、想定される場面は必ず細部でシナリオ記述と異なる状況が発生しているはずなのでアドリブ対処すること。アドリブ対処の指針は「演出意図」を君が理解しているかどうかに関わっている(理解してるよね?(w))。あと、無理強いは良くないので無理っぽかったら適度に引くことも必要だ。
また、本当に演出意図がわかっているのであれば、演出場面を根本的に改変・創造することも出来るよね?☆特殊な演出記法
「演出意図を書かない」という演出の書き方。理想はこれが望ましいと思う。なぜなら・演出だけ書き、それを読み手(GM)が理解できるのであれば、GMは必ず「演出意図を理解している」ことになるし、まったく同様の手順を経てGMがPLに演出意図を伝えることが出来るはずだからである。
・演出意図を書かないことで、プレイする人間が好きに解釈してプレイするという創造的自由度が生まれる
…というメリットがあるからだ。
とは言うものの現実にこういう「読解力」のある人間は少ないので、あくまで理想であり、余裕があればチャレンジしてくれたまえ、という感じか(w。あともっと高度なレベルを目指すなら、演出意図は理解するも何も「存在しない」ということにし(演出意図のない演出をする)、PLの解釈に任せて話を進めるという方法もある。現代芸術なんか大体そんな感じですな。要するに「自分の意図など根本的には永遠に通じるはずもないので、自分の表出したものを受け手がどう解釈するかを見てその多様性を楽しむ」というちょっとニヒルな手法。この場合、さらにつじつま合わせを無視すれば、「使用する場面を常に固定化」し、常に思った通りのセッションが出来ますね。楽(w。
参考資料→これ
先日プレイしたばかりのFローズのセッションだが、正直ミッションクリアという観点からすると大失敗している(笑。ダイス目が良かったのがせめてもの救いというところだろうか。ただ、セッション上のストーリー分岐を考える上ではかなりわかりやすい例となっているので、これをもとに「ストーリー分岐」というものについて論じてみようと思う。
1)パーティー制のストーリ分岐と非パーティー制のストーリー分岐
セッションをストーリーラインで捉えて考える場合、パーティー制の場合には基本的に「パーティー全体のストーリの方向性(たまに離反者が出るが(笑))」だけ考えればいいので非常に楽である。非パーティー制の場合にはPC一人一人についてストーリーがあり、かつ一人一人個別に分岐があるため把握するのが極度に大変である。そのためその辺はある程度PLに任せてしまうとかしないとやってられない(w。
非パーティー制のストーリー分岐は例えばストーリーをシーンに解体してそれぞれの局面を処理する、とかやるのだが、その辺のプレイは解説するのがとても難しいので今回は割愛して単純にパーティー制のストーリー分岐を考えてみよう。ちなみに今回の参考資料はパーティー制でプレイしたセッションなのでその辺はわかりやすくなっている。
2)ストーリーフロー
詳細は参考資料だが、その話のフローは以下のようになる。
0.導入 ├1-1.ホルムの町に行く └1-2.南の村に向かう(夜中に吼え声を聞く) ├2-1.吼え声の聞こえた場所を独自に捜索(アジト発見) └2-2.村での聞き込み ├3-1.村人が嘘をついていることに気付いて問い詰め敵のアジトを知る │├3-1-1.即アジト襲撃 │└3-1-2.一晩待って襲撃(夜中に逆に夜襲を受ける) └3-2.晩餐(毒を盛られる) ├4-1.気付いて問い詰め敵のアジトを知る │├4-1-1.即アジト襲撃 │└4-1-2.一晩待って襲撃(夜中に逆に夜襲を受ける) └4-2.夜に賊(村人)に襲われる ├5-1.賊(村人)に殺される(END) └5-2.賊を撃退 ├5-2-1.即アジト襲撃 └5-2-2.一晩待って襲撃(夜中に逆に夜襲を受ける)大まかな結末としては
A)ホルムの町に行く
B)賊(村人)に殺される(END)
C)分かった時点で即アジト襲撃
D)一晩待って襲撃(夜中に逆に夜襲を受ける)の4択で、詳細は以下の通り。
A)ホルムの町に行く
意味としては「ミッション放棄」で別のシナリオに移行する。いつでも選択可能になっている。B)賊(村人)に殺される(END)
最悪のBADEND。PCの能力から言って倒されることは多分ないが。C)分かった時点で即アジト襲撃
村人の不審な様子に気付いてリアクションしたタイミングが早ければはやいほど敵に渡る情報量が減り、迎撃態勢の整い具合が準備不足な状況になる、というのを想定している。D)一晩待って襲撃(夜中に逆に夜襲を受ける)
村で戦闘。その後、敵のアジトに行く場合には常に相手は万全の態勢で待ち構えていることになる。実際は、セッション開始時には上記のA〜Dの結末しか考えておらず、細かい分岐はその場でアドリブで処理。Cのタイミングだけが難しいが、PCが不審に思いそうな局面はすべてCに分岐する可能性があるのでその辺をPCが突っ込んだ調査をしてきたときのみCへの分岐を示唆する。Dは、実はCの最悪パターンのバリエーションである。
3)定型化
2)のストーリーフローを定型化する。<想定される結末>
A)ミッション放棄
B)ミッションクライマックス突入
C)ミッション失敗基本的には上記の3パターンしかない。ただし、B)がバリエーションが複数になる場合がある。
<ストーリーフローテンプレート>
0.導入 ├1-1.A)ミッション放棄 └1-2.場面1 ├2-1.A)ミッション放棄 ├2-2.B)クライマックス突入 ├2-3.C)ミッション失敗 └2-4.場面2 ├3-1.A)ミッション放棄 ├3-2.B)クライマックス突入 ├3-3.C)ミッション失敗 └3-4.場面3 └...一本道シナリオのストーリー分岐の考え方では、そのフローチャートは必ず上記のような形になる。状況によって「A」「B」「C」「次の場面」を複数に増やしたり削除するだけである。「A」は基本的に形式上選択可能なだけであって実際行使されることは少ない(その時点でセッションが終わっちゃうし(w))。「C」は多いとかなりシビアになるし、その時点で話が終わるのであまり配置しない方がいいが、要所に配置すると緊張感を高めることが出来る。
「B」のクライマックス突入は、必ずしもクライマックスではなくセッション上のチェックポイントへ進み、そこからまた分岐が展開するというケースもある。「起」「承」「転」「結」という4つのメインストーリー場面があるとするなら構造は以下のような感じになる。<チェックポイントありのストーリーフローテンプレート(一本道シナリオ)>
0.「起」導入 ├1-1.A)ミッション放棄 └1-2.場面1 ├2-1.A)ミッション放棄 ├2-2.B)「承」へ ├2-3.C)ミッション失敗 └2-4.場面2 ├3-1.A)ミッション放棄 ├3-2.B)「承」へ ├3-3.C)ミッション失敗 └3-4.場面3 └... 0.「承」導入 ├1-1.A)ミッション放棄 └1-2.場面1 ├2-1.A)ミッション放棄 ├2-2.B)「転」へ ├2-3.C)ミッション失敗 └2-4.場面2 ├3-1.A)ミッション放棄 ├3-2.B)「転」へ ├3-3.C)ミッション失敗 └3-4.場面3 └... 0.「転」導入...一本道でないシナリオの場合はすべての場面(とか「場所」とか)は以下の実装を持っていることを意識すれば良い。あとは全体の場面(オブジェクト)同士の関連を考えるだけだ。
<場面分岐テンプレート>
場面 ├A)ミッション放棄 ├B)クライマックス突入 ├C)ミッション失敗 └別場面〜以上〜
最近セッションをしていて基本的な情報収集の仕方すら理解していないPLがいてびっくりしたので(w、念のためその方法論をここに記述しておくことにする。(まあ、ここまで詳細にわたって「調査の仕方」を系統的に把握している人間はいないと思うが、「ああ、そんな感じかな」というくらいはわかっていると思う。自分のやり方で抜けていた部分があればそれを取り入れてもらってもかまわない)。
ステップ1)状況把握
まず、現在PCたちがどのような状況に置かれているのか?今後どうしたいのか?といった状況を把握する必要がある。自分で考えるなり、みんなと話し合うなりして以下の項目を明確にすること。
<1>いま何が起きているのかを把握する
・情報収集する:噂話を聞く/情報通な人に話を聞く/ネット検索などする
・現状得られた情報を列挙する<2>自分が何をしたい(すべき)かを明確にする
・個人的な目的
・依頼された目的
・パーティー全体の目的
・他人の目的
・各目的がバッティングするかどうか?バッティングした時にはどうするか?<3>「目的」達成のためにすべきことは何か?を分析する
・目的達成のための全プロセスを書く(どういう手順を踏めば目的が達成されるのか?)
・目的達成のための全プロセスの中でクリアすべき問題をすべて列挙する
・情報が要る/誰かの助力が要る/何者かを倒す必要がある/何かを手に入れる必要があるetc...
・関連する情報で今何がわかっていないのかをすべて列挙する
ステップ2)調査
実際の調査については、セッションの方式によって若干やり方が変わる。が、その中身については昔も今も変わらない。
<1>どこから情報収集するのか?
最近はシステムで調査できる場所/方法が指定されていたりするのでそれを利用するという手もある。・「コネ」の判定に成功する。「社交知識」の判定に成功する。マリアに聞く(w。身分・カリスマ等の判定でも同様
・PC自身の能力で解明する。知識技能、知力・知恵etc...
・手当たり次第に聞いて回る→確信情報は得られない可能性あり
・会った人に手当たり次第に聞く
・町の浮浪者に聞く
・友人/知人/肉親etc...に聞く
・ネットで調べる
・知ってそうな人に話を聞く
・依頼者に聞く
・事情通な人に聞く
酒場の主人/情報屋/長老/噂好きな主婦etc...
・専門家に聞く→調査すべきことがある程度絞れてきている場合
・ネットで調べる<2>その情報源からはどんな情報を収集するのか?
情報収集で注意すべき点は「情報収集とは、情報漏えいである」という点である。つまりPCがそういう情報を得ようと調査をした場合には、同時に相手に「PCはXXXについて調査しているようだ」という情報が伝わることになる。この情報は敵方に渡る可能性もあるので注意。特に、相手が敵か味方かもわからないうちに重要情報の話なんかするとその情報を悪用されて先回りされたり迎撃される可能性がある。やられたときははっきり言って間抜けである(w。・聞くべき情報をランク分けする
→誰に聞いてもいい情報
→相手は知っていそうか否か?
→汎用的情報
→個人的情報…知らない可能性大な場合は聞かない場合もあり
→専門的情報…知らない可能性大な場合は聞かない場合もあり
→特定の相手に漏れるとまずい情報
→相手が敵か?味方か?という情報を先に得ること。確定した後に質問する(この辺は駆け引き)。
→相手は知っていそうか否か?
→汎用的情報
→個人的情報…知らない可能性大な場合は聞かない場合もあり
→専門的情報…知らない可能性大な場合は聞かない場合もあり
ステップ3)情報/状況整理
ある程度情報収集できたらいったん情報交換して状況を整理すること。
→ステップ1に戻る
ただし、もうすでに目的達成のプロセスの設計図が完全に描けている場合にはあとは実行するのみ。クライマックス突入でも良い。
<具体例1>→サンプル
先日プレイしたトラベラーのセッションを例に挙げる。これはうまくいってない例(wステップ1)状況把握
<1>いま何が起きているか把握する
・ヴェーダ氏の観察記録を報告することで収入が入る
・依頼者はアレフ氏※実際に出来たこと
・現在のヴェーダ氏の所在の確認→失踪中
・調査に大金がかかっている以上この調査は機密性の高いものではなかろうか?の検討
・どのような理由でこの調査は機密性の高いものになっているのか?の検討<2>何をしたい(すべき)か明確にする
・ヴェーダ氏の観察記録を報告することで収入を得たい※実際に出来たこと
・観察記録を報告するためにはその前にヴェーダ氏の所在を明らかにする必要がある<3>目的達成のためにすべきことは何か?を分析する
・ヴェーダ氏はもうすぐここに現れるので待ってあとを付け回せば良い(誤解)※実際に出来たこと
・まずヴェーダ氏の所在を明らかにする必要がある
・ヴェーダ氏の観察記録をとるための方法の検討ステップ2)調査
<1>どこから調査するのか?
・ネットで調査
・町で手当たり次第に調査※実際に出来たこと
・ヴェーダ氏の戸籍調査
・精神病院にある(はず)のヴェーダ氏の記録の調査
・別の情報屋とかに情報を聞くとか調査を依頼するとか<2>情報源からはどんな情報を収集するのか?
・ヴェーダ氏について全般※実際に出来たこと
・調査に大金がかかっている以上この調査は機密性の高いものではなかろうか?の検討・・・
<具体例2>→サンプル
先日プレイしたFローズのセッションを例に挙げる。これはうまくいってる例(wステップ1)状況把握
<1>いま何が起きているか把握する
・陰謀全体に関する詩の内容把握
・生命の樹の探索の助力をしてくれる人→レイラ/マテリア<2>何をしたい(すべき)か明確にする
・生命の樹を見つけるための助力を得るためにレイラ/マテリアに会いたい
・夢の話に出てきた占い師を探し出したい
・敵(シド)の陰謀を阻止したい?
・敵の陰謀阻止の役に立ちそうなユーナという名の人物を探し出したい
・陰謀全体に関する詩の内容把握のための基礎情報を収集したい<3>目的達成のためにすべきことは何か?を分析する
・図書館で資料の調査→陰謀の解明/生命の樹の探索
・町で人探し(聞き込み)→レイラ/マテリア/ユーナ
・占い師を探す→助言してくれる占い師を探すステップ2)調査
<1>どこから調査するのか?
・図書館で資料調査
・町で聞き込み調査
・町で占い師を探す<2>情報源からはどんな情報を収集するのか?
・図書館→陰謀関連全般/生命の樹関連全般
・人探し→レイラ/マテリア/ユーナの所在
・占い師探し→占い師の所在、占ってもらう※実際に出来たこと
・大きな力を持った魔法の剣ならば魔法的に探知できないだろうか?の検討
・レイラ/マテリア/ユーナについては敵も把握しているのではなかろうか?の検討
・レイラ/マテリア/ユーナの調査をしているとPCの所在が敵に知れるのでは?の検討・・・
最近セッションをしていて、どうも基本的な潜入捜査のノウハウが伝わってないのを実感したので、念のためメモしておく。まあ、最近のシステムはその辺ルール化されてて親切になってるんで考えずにプレイしても何とかなるのかもしれんけど、そういうシステムが生まれる背景になった基本コンセプトを理解するのは応用的展開も考慮すれば無駄ではないと思う。
1)基本条件
このテクニックはシティーアドベンチャーなどのクライマックスで悪徳商人の館に潜入して目的を達成する、というようなシナリオでのプレイングを想定している。2)前準備
前準備としてやるべきことを以下に列挙する・現場の見取り図の入手。最低限ターゲットの発見方法or所在情報を事前に入手すること
・潜入目的の決定
特定の物品の奪取・人質の奪回・敵の暗殺etc...
「目的」に応じて潜入方法・脱出方法が変化する・得られる助力の想定
警察の助力を得られるとか、考えられる助力は事前に得ておく。・PCの能力把握&潜入時の行動の打ち合わせ
調査&鑑定に専門技能/知識が必要であればそういう技能/知識を持つキャラクターをその役目に割り振ること。「聞き耳」とか「知覚」とか「魔法感知」とかの感知技能も「専門技能」と同列に扱うべき。
潜入時の行動を一通りシミュレートして手順を決定しておくこと。3)典型的な手順と対処
以下にありがちな典型的な手順と各局面での対処方法を示す。<1>潜入
「隠密」技能を駆使して相手に気付かれないように潜入する場合と(そういう技能を持ったキャラが必要)、「陽動作戦」を行って目をそらせている隙に潜入する場合がある。「相手に仲間と思い込ませて中から手引きする」は「隠密」潜入のバリエーションかな?<2>ターゲットの発見
とにかくターゲットを一刻も早く発見すること。事前調査でターゲットの所在を把握しておくか、さもなければ探知技能・探知機器等を駆使して速やかに発見する。<3>ターゲットの奪取
ターゲットは何らかの方法で守られていることが良くある。ありがちなのは「護衛が守っている」「警報装置が仕掛けられている」「金庫に入れられている」など。これも可能であれば事前調査しておくこと。ただ、いくら調査していてもこの辺で想定外のアクシデントなどが起こりがちなので(笑、そういう時はアドリブ対処すること。ここで失敗すると任務失敗なので打てる手はすべて打った方が良い。(ヒーローポイントのあるシステムならここでつぎ込もう(w))<4>脱出
潜入した以上脱出もしなくてはならない。可能であれば事前に脱出経路&手段を決めておくこと。ただ、ターゲットの奪取の段階でトラブル発生した場合は想定した脱出手段が使えない場合もある。そういう時はアドリブ対処すること。こういうときに「切り札」があると何かと助かる。まあ、悪徳商人の調査で悪事の証拠発見が目的であればこのタイミングで警察がいっせいに潜入してきて事実上脱出できたのと同じ状況になるというような方法もある。<5>脱出後の対処
脱出後はそのターゲット奪取が違法行為であれば指名手配される可能性があるし、そうでなくても敵の悪徳商人が生き残っていれば以後付狙われることになるかもしれない。「一時潜伏」「他の強権者を利用した封じ込め」「逃亡」当の対処方法を考えること。「他の強権者を利用した封じ込め」は、PCが特に意識しなくてもPCの助力者が勝手にやってくれる場合もある。