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3.夢の支配者
 “悪魔”の陰謀が明らかにされる。

 

<背景紹介>
 舞台は惑星マルドゥク。工業惑星。MII−Bという信頼性の高いコールドスリープ装置を販売していることで有名である。コールドスリープ装置による旅行は(2等チケットの場合はこの方式になる)ときおり蘇生に失敗して死亡することがある(笑。そういう背景では信頼性の高いコールドスリープ装置というのは実に画期的な製品であり引く手数多で「連邦」でも公式にこのコールドスリープ装置が採用されだしているそうである。





<登場人物−サイドA>
・ロイス=チャンドラー 6A48A8
 ♂ 30歳 元商人
 商人の経験を生かして惑星マルドゥクのMMC(ミュール・メガ・コーポレーション)に入社した下っ端社員。

<登場人物−サイドB>
・圷 真声(あくつ まな) 898495
 ♀ 26歳 元海兵隊員
 地球人の女性。記憶を失っていた。


<あらすじ>

GM:いらっしゃいまし

真声:ご、ごめんなさーい(^^;

真声:ロイスさんはどうしちゃったんだろ(^^;

GM:じゃ、さっそくやりましょうか。ソロプレイですが(w

GM:さああ?

真声:く(^^;>ソロプレイ

GM:まあMAXでも2人だし(w

真声:おおおおお、お手柔らかに(^^;

GM:前回のあらすじですが、

GM:ガースは真声であることを思い出した

真声:なんでだろう〜♪

GM:ヴェーダを追っていき湖の中の宇宙船でやられそうになっていたのを救出した

GM:そんなところですな

真声:ですな(^^;





<ヴェーダの述懐>

GM:さて、どうしますか?

GM:ロイスは大怪我して治療中ということで

真声:うーんと、ヴェーダが目覚めるまでに7時間かかるとか行ったっけ

GM:はい

GM:特に何もしないなら7時間後に飛ぶ(w

真声:そうだな、女のみではヴェーダを運ぶこともままならんしな

GM:湖のほとりにいるのかな?

真声:そうだね

GM:7時間後というともう夜だと思いますが、ヴェーダが目覚めます

真声:なるべくめだたないところで、火をたいて、濡れた服を脱がして・・・なにかうえにかけて・・・

GM:ヴェーダは目をしばたたいてあなたの方を見ます



真声:「こんばんは。気分はどうですか?」

GM:「ああ、君たちか。とりあえずはまだ生きているようだな。」

GM:「ここまでたどり着いたのかね。いや君たちが私のあとを尾行していたのは知っていたよ。」

真声:「でしょうね。へたくそな尾行でどうも(^^;」

GM:「君は君を雇った者が何者か、知っているかい?」

真声:「いいえ。ただの医者で研究者であるとしか」

真声:「まあ、今では疑っていますが」

GM:「君たちはMMCに雇われていたのだよ。」

真声:「ああ、ロイスが社員なので、それはそうだろうとは思ってましたが・・・」

真声:「「ロイスが請け負った仕事ですからね」

真声:「個人ではなくMMCそのものからの仕事だったのですか(*´д`;)…」

GM:「君は私がなぜここに来たか知りたいかね?」

真声:「はい、是非」

真声:「まあ、今となっては私が此処になぜいるかもわからないんですが」

GM:「私は二人兄弟でね。弟がいたのさ。二人とも一生懸命勉強して学者になった。私はバイオテクノロジー、弟は社会学の博士号をとった。私達は博士号をとったあとも毎日研究を続けた。このちっぽけな星のためになれば、と思ってね。そういったある時、流星が落下した。」



真声:「流星?」



GM:「流星は湖、フェノミック湖へ落ちた。それを弟が発見した。流星の正体はXボート(※1)と呼ばれるものだった。中でパイロットが生きていてね、名前はアウラロー・クロロフといった。帝国の人間だった。彼は今ではパイロットだが、かつては機械工学の技師をしていた、と我々に語った。」



真声:「それが、あの宇宙船なのですか」

GM:「そうだ。彼は、気さくな人の良い奴だった。彼のボートはジャンプミスを犯したのだという。それがこの星の重力にとらえられ、落下した。傷を負っていてね。手厚く治療してあげた。傷が愈えるのには少し時間がかかった。彼はひどくこの星が気に入ってね。彼の生まれた星に似ているのだそうだ。彼はボートの修理を始めたが、私は恐かった。」

GM:「彼は還ってしまうのか。その感情が最高潮に達したのはボートの通信機か機能を回復したときだった。彼が帝国へ通信を入れたら、帝国の人間が彼を回収しに来るだろう。しかし披は通信機のスイッチをONにすることはなかった。私に向って微笑しなからこう言った。僕は還らない。どんな死き方でもいいからこの星で死にたい。帝国へ戻っても、僕にはもう何も残されていないからね。この星には、失われた僕の過去があるんだと。それから三人で共同生活を始めた。」



真声:帝国のことは真声は知っているのでしょうか?

GM:はい

真声:らじゃ



GM:「弟はXボートに興味があってね。ボートの隠し場所へ毎日通ってボートの操従方法を覚えた。私は研究を続けた。クロロフは帝国時代の知識をもとに、新しい機械の発明に打ち込んだ。クロロフはね、とても興味深いものを発明、いや改造といった方がいいかな、造りあげた。何だと思う?」



真声:「コールドスリープ?」

GM:「そう、新しいタイブの冷涼睡眠装置さ。100年、そうさ100年間もの時間、人間を眠らせることができるのさ。別に本当に100年間も実験したわけじゃあない。理論上は、つて奴さ。クロロフはね、永遠の生命っていう概念に、ひど〈興味があったらしい。面白いことを考える奴だったな。しかし次は私が彼を驚かす番だった。」



真声:え・なあに?」

GM:「私もついに念願の研究を成功させた。人工生命体の創造だ。研究には30年もの歳月をかけた。クロロフの驚いた顔ったらなかったな。君たちにも見せてやりたかったよ。あの頃は楽しかった。だがそれも長くは続かなかった。私がある病源菌に冒されてね。体の一部が麻痺状態になってしまった。原周はXボートの積み荷だった。ボートは「メゼナーフ」を積んでいたんだ。カプセルの1つが壊れていてね。クロロフの話によるとあと2、3週間で全身麻痺、1ヶ月後には完全に植物人間になってしまう所まで病気は進んでいるという。しかし私たちはメッ菌を治療する術を持たなかった。」



真声:「人工生命体?それはすごい!」

真声:「それで、コールドスリープを使ったのね」

GM:「そう。そのとき弟がクロロフの冷凍睡眠装置を使ってみてはどうか、と提言した。確かにその通りだ。100年後ならばメッ菌の治療技術は確立されていてもおかしくはない。だが私は、弟やクロロフと別れるのがたまらなく辛かった。とくに弟とは。だから弟の知らない所で、私はひっそりと眠りに入った。クロロフが私を見送ってくれた。彼との別れもまた辛かった。しかし別れ際の彼の笑顔は私に語りかけていた。またいつか会えるさ。またいつか‥‥‥」



真声:「治療のできる未来に行くために」

真声:・・・ホモだろうか(^^;

GM:(笑



GM:「私は目覚めた。本当に100年もの歳月が過ぎたのか。外見上は何も変っていなかった。しかしデイルムンにたどり着いたとき、時代を感じた。ここは、私のいるペき時代ではなかった。この時代にはもう弟もクロロフもいないのだ。幸いなことにメッ菌の治療技術は確立されていて、何の後遺症も残ることはなかった。退院した私は図書館へ通い、過去の新聞を読みあさった。弟とクロロフはどんな時代をすこし、どんな物を残し、思い、そして死んでいったのか、それか知りたかったのだ。その私の前に立ちはだかったのは、巨大な時間の壁だった。やはり過去にこそ存在するものであり、現在では取り戻すことはできないのだ。手がかりの発端はMMC社であった。何でも、MMCは画期的な冷凍睡眠装置の発売をもとにして驚異的な飛躍をとげたという。私はMMCの創立100周年記念の社歴の本の事にMI-A型という初期タイブの冷凍睡眠装置の写真を発見した。その写真を見て私は強い衡激をうけた。私が100年間、共に時代を越えた機械とまるで‥・寸分違わぬ機械が写っていたからだ。」



真声:「え?でもMMCのコールドスリープは、100年も使ったりしないはず・・・」

真声:「クロロフの成果を奪ったのかしら?」



GM:「私はその発明者にアウラロー・クロロフの名を求めた。しかしそこにあったのは、ミォール・カリスト・カリオぺという聞き慣れぬ名前であった。あの装置はクロロフが発明したものだった。私はめまいの中で、クロロフの別れ際のさわやかな笑顔を思い出していた。私はクロロフの消息を求めてフェノミック湖まで来た。そして湖洞にたたずむこのポートを発見した。ついにクロロフと再会したのだ。彼はボートのパイロットシートにきちんと座っていたさ。始めて彼と出会った時のように。彼はまるで別人のようだったよ。年月はこうも人を変えてしまうものなのかな。彼は白骨になっていた。彼の頭がい骨は砕けてバラバラになっていた。なに頭ぐらいなくなったって私にはすぐわかったよ。だってあんなに仲が良かったから。」



真声:「そうなんですか・・・」



GM:「彼はね、今でも私に語りかけているんだよ。これで良かったんだって。でもね、私は許さないよ。ミォールはまだ生きているんだから。私は許さないよ。必ずこの手で殺してやる。そうき、殺してやるんだ。いいかね、クロロフは頭がい骨の内側から砕かれて死んだんだ。それも、私がこの手で創造した人工生命ンュッフュによってさ。間違いない。私が造ったんだ。あれはンュッフュは自分だけではそんなことやりはしない。ミォールさ。奴がやったに違いない。ミォールが彼を殺して彼の夢を横取りしたのさ。それに気づいた私を殺そうとMMCは君たちを雇ったんだ。」



GM:「MMCを破壊しなければ、ミォールを殺さねば、クロロフの夢は彼の許へ還ってくることはないのだ。」

真声:「殺せという依頼は受けていない・・・」

真声:「人工生命体ンュッフュ?」

GM:「あのXボートの側にいたあの生き物だよ」

真声:「あれが、あなたの作った人工生命体なの?なぜあなたを襲ったの?」

GM:「あれには大した知性はないのだ。」

真声:「そうなんだ。創造主もわからないのね」





<ヴェーダの依頼>

GM:「君たちに頼みがある」

真声:「何でしょう?」>頼み

GM:「ミォールを殺したい。その手伝いをして欲しい。それから1年以内にMMCを壊滅させたい。報酬は出そう。」

真声:「え?え?ええ!?」

真声:あれ?

真声:うーむ、たいむラグがあるなあ



GM:「君たちに報酬金塊50kgを支払おう。依頼を受けてくれないか?」



真声:うーん、真声の感覚では殺人はどうだろう?

真声:一応軍には入ったから人を殺した経験はあるのかなあ・・・

GM:あるでしょうな



真声:「ほんとにミォールを殺さねばならないの?MMCを糾弾するだけではだめなの?」

GM:「だめだ。絶対に。」

GM:「ミォールには私のこの手で止めを刺さなければ気がすまない。」

真声:「MMCを糾弾する手伝いならするけど・・・」

GM:「とどめは私が刺す。君たちはそこまで導いてくれるだけでいい。それでどうかな?」

真声:「・・・わかりました。」

GM:「ありがとう」





<夢の支配者>

真声:「あなたはコールドスリープで眠っていて、此処では異邦人。私は?私はなぜ此処にいるのだろう・・・」

GM:「おそらく、ンュッフュのせいだろう」

真声:また発音の難しい人工生命体だこと

GM:(w

真声:「え?それはなぜ?」

真声:オフでいえるのだろうか、それ

GM:「君はクンダバファーを知っているかね?」

真声:「クンダバファー?」知ってます?



GM:何か知識技能を持っていますか?

GM:何ならぐぐるで検索してもいいぞ(w

真声:もってないですね。エレクトロニクスは違うか

GM:違う(w<エレクトロニクス



GM:「クンダバファーというのは20世紀にドイツの科学者グルジェフが考え出したものだ」



真声:なんじゃこりゃ>ぐぐっている

真声:性的エネルギーの消耗によりできる、霊体のしっぽ?



GM:「クンダリニー+バッファーの造語。クンダリニーとはチャクラ(※2)でとぐろを巻く蛇のことだ。」

GM:「グルジェフの思想では、クンダバファーはすべての人間の延髄の中に埋め込まれている。」

GM:「そしてすべての人間はそのクンダバファーを介して神に夢を観させられているのだ。」

真声:「夢を?」

GM:「この世はすべて神によって観させられた夢なのだよ。」



真声:マトリックスかい

GM:マトリックスが真似したんでしょ(w

真声:まあ、そりゃそうだけどね。>マトリックスがまねした



真声:「今の私が夢なの?それとも、ガースが夢なの?」

GM:「ンュッフュはゲルマニウムを核に創造した生命体であり、特定の電磁波を受けることである種の高次化合物を分泌する」

真声:「夢を見ている私はどこにいるのだろう・・・」

GM:「ンュッフュから主に分泌される成分は、アルセチルコイン、スコトフォビン、グルタミン酸、ドーパミン、ペプチドなどの物質だ。これは神経伝達物質と呼ばれ、人間の脳をはじめとして体内の神経細胞や筋肉に情報を伝達する物質である。」



GM:「つまり、どういうことかわかるかね?」

真声:「え・・・よく・・・・」

GM:「ンュッフュを人の脳内に植えつけた場合、その人の記憶や行動すべてをコントロールすることが出来るようになるのだ」

真声:「植え付ける?そんなことが?」

GM:「君もそうだったらしいな。今では目覚めたのかな?私が町で見てみたところあのディルムン市外にいるほぼすべての人間がそうやって記憶を操作されているのではないかと思う。」

真声:「誰が何のために?・・・MMMCが?」

GM:「MMCのミォールがだ。」

真声:「あなたに眠らされて・・・それから別の人格が目覚めました」

真声:「いったいなぜ・・・?」>ミォールが

GM:「目的はわからないが、この世界をそうやって支配しようと考えているのではなかろうか。いずれにしろミォールは悪魔に手を貸したのだ。あるいはミォール自身が悪魔なのか。」

真声:「こんな手間をかけるメリットはどこにあるんでしょう。支配・・・といっても・・・」

真声:「とにかくあなたを手伝っていくしかなさそうですね」

GM:「MMCはコールドスリープ装置で銀河世界に展開しようとしているよね?」

真声:「すべての謎を解くためにも」

真声:「ええ。」

GM:「この星はその悪魔、あるいはミォールにとっての箱庭・実験場に過ぎないのではないかと思う。そしてンュッフュを銀河中に広めることによって銀河帝国すべてを掌握しようとしているのではなかろうか?」

真声:「それは・・・なんて恐ろしいことを。操られていたなんて・・・」

真声:「まだちょっと混乱しているけども、ともかく、私の手から私を奪うなんて・・・許せない・・・」





<終端>

GM:「ところで、君たちはMMCの人間から依頼されたときに何か手渡されたりはしなかったかな?」

真声:「私は私を、取り戻しに行く」

真声:?なにかわたされたっけ?

GM:何か渡されたっけ?(w

真声:何もなかったような気が

GM:そうだっけ?

真声:ああ、通信機だ

真声:「通信機をロイスが持っているわ」

GM:「そうか。それはすぐにでも破棄した方がいいのではないかな。ひょっとすると今の会話すべてが敵に聞かれていたかもしれない」(乾いた笑い

 

つづく

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<注釈>

※1「Xボート」
 トラベラーでよく出てくる宇宙船の一種。基本的に宇宙専用で大気圏脱出能力などはないため、誤って重力に捕らわれるとそのままその星から出られなくなったりする(w。

※2「チャクラ」
 チャクラというのは人の正中線上にある6つの急所のことである。そこに“気”のたまる場所があると言われ、蛇がとぐろを巻いているという逸話がある。ちなみに円盤状の飛び道具「チャクラム」の語源でもある。