5−2.カルマの森


1.森の探索

 発見はとても難しく、しばらく霧の地帯をさまよい続けなくてはなりません。
 「感覚」のRRを行い、クリティカルをしないと発見できません。1回のチェックをするごとに1週間の時が経過します。食糧はあらかじめ持ってきていても1ヶ月ぐらいしか持たないでしょう。「狩猟」などの技能が重要になります。

 この間、何も起きないので、GMは淡々と情景描写だけをするようにしてください。
 雰囲気の出たところでPC同士の会話などできると良いです。


2.カルマの森

 発見後は森をさまよいます。"森"の地縁カードを使用し、2−3−2−1と配置します。最後の1枚は「brM-08"気まぐれな旅人"」にしてください。地縁カードは1枚めくるごとに1D6日経過します。


◆"森"の地縁カード
brM-01"豊かな水源"
 小さな池がある。「99.狐」がやってきて水を飲む。「剣」のイメージを感じ取ることができる。かつてのPCの一匹。逃げる?水を飲むと「喜び」+2D6、「水」の霊縁カードを得る。

brM-02"森の脅威"
 「16.猪」1D3匹の襲撃。

brM-03"大自然の神秘"
 偶然に、生まれたばかりの鹿の子が立ち上がるところを見る。感動に心が震え「愛しさ」が1D10増え、「歌」の霊縁カードを得る。

brM-04"豊かな森"
 「15.兎」が2D6匹、鼻をひくひくさせて草を食べているのを見つける。狩らないのであれば、「愛しさ」が1D6増える。狩ろうとすると女の精霊「S12."言葉なき種族の母"コルモディア」が現れ、とがめるようにしてPCらを見つめる。彼女と話をし、好意を得られれば花の密を集めた小瓶を渡される。彼女と話をしている間に兎たちは逃げる。精霊はその後消え失せる。

brM-05"森の妖精たち"
 枯れかけた木の精霊(ドライアッド)が助けを求めてくる。10日以内に1D3ボトル分の「回復の泉」の水をかけないとこの木は枯れ、精霊も消えてしまう。「brM-01"豊かな水源"」に、それはある。

brM-06"歓迎せざる者"
 いきなり矢が飛んでくる。難易度20の「感覚」一般RRに失敗すると矢が当たり、1D6打撃を受ける。狩人が気まずそうな顔をのぞかせる。あまり怒るとそのまま逃げてしまうが、寛容な態度を見せれば傷薬(シェラムン)2回分を、交渉しだいでは保存食1D3食分や赤髭ウィスキー1D3杯分をくれる。

brM-07"さまざまな出会い"
 狂った「17.象」の襲撃(「憎しみ」の激情中。「運動」2倍。)。やられると逃げていく。象の墓場にたどり着き、そこに槍の刺さった子象の死骸がある。「哀れみ」+1D10。金貨5D10枚分の象牙を手に入れられる。

brM-08"気まぐれな旅人"
 黒ローブの少年(シドの影)と会う。狼の焼き肉、ウサギのスープなどをご馳走してくれる。スープを飲んだ者は「剣」のイメージを得、以後"夢"を見るようになる。


3.夢
 「夢」は、「剣」のマジックイメージを何らかの方法で得た者(当然"勇者"キャラクターは第2章の最初から"永久的に"所持している)が見るようになります。これは第1章のストーリーに基づいたもので、第1章の展開によって細部を直す必要が出てくる場合もあります。


★夢1
"書斎か何かの机の椅子に、山羊頭の人物が座っていて何か書き物をしている。それは君(?)に気付いてこちらを向く・・・・・・ 若い紫色の髪をした女の人がいる。剣が彼女の左胸に突き立てられる。彼女は悲鳴もあげずにただ目を閉じ、そのままばたりと倒れる。その直後、彼女の体は光を放ち、紫色の剣となる。
 ・・・・・・・・・・・・ 夕日の中に枯れかけた巨木が立っている。
 ・・・・・・・・・・・・ 木の枝に黒いカラスがとまっており、人の(女性の)声で何か悲しげな歌を歌っている。"
(「悲しみ」「無名の感情」+1D6。「剣」「木の枝」「竪琴」のイメージを得る。)

★夢2
"貴族らしい威厳のある男が何かを叫ぶ。すると ギザギザの刃の刀が中空に現れる。その刀は刀身から紫色の煙を漂わせている。彼がその刀を持つとその体に変化が起こる。巨大化し、全身が緑色の鱗に覆われ、その鱗のひとつひとつに人の顔のようなものが現れる。そしてその魔神となった男は刀をひと振りすると床に突き立てる。床から血が飛び散り、刀を突き立てたところから緑色に変色を始める。まわりにいた人々は緑色になった床に飲まれていく。
 ・・・・・・・・・・・・気が付くと外にいる。土砂降りの雨の中に、黒い仮面をし、黒装束をした人物が立っているのに気付く。彼も君に気付き、手招きする。"
(「恐れ」「無名の感情」+2D6。「剣」のイメージを得る。)

★夢3
"闇の中に、途方もなく巨大な漆黒の龍が寝そべ っている。それは君に気付き、首をもたげる。そして真っ赤な炎の瞳でこちらを見つめながらこう言う。
 「裁きの時が来たのか?」"
(「恐れ」「無名の感情」+1D10。「黒」のイメージを得る。)

★夢4
“どこかの祭壇の前。 戦闘があったらしく、あたりにいくつかの死体が転がっている。背後に気配を感じ、振り向く。するとそこに黒い仮面をし、黒装束をした人物がいる。彼が何かを言い、君もそれに対して言い返す。すると再び彼が何事か言い、腰の剣を引き抜く。剣を抜くとそこから闇があふれ出し、あたりが闇に包まれる。
 ・・・・・・・・・・・・ しばらくして、黒装束の人物は地面に倒れている。君自身も傷を負い、肩で息をしている。 黒装束の人物は瀕死の状態の中でこう言う。

「・・・・・・フ・・フフッ・・・・・・よくも・・・・・・よくも こうまでしてくれたな。・・・・・・おまえたちのこの途方もない幸運に敬意を表してやろう。 ・・・・・・しかしその幸運もこれまでだ・・・・・・おまえたちに二度の勝利はない・・・・・・高みにおられる"あの方"の心の闇が晴れぬ限り、私は何度でも新たに生まれてくることができるのだ!そして時が経てば経つほど我らの力は強くなってゆく!そうして世界は確実に破滅に至り、我らが支配する新しい世界が生まれるのだ!・・・・・・」

 彼は上を見上げる。

「"法"よ、この世を治めし"法の守護者"よ、御身の暗き欲望を阻みしこの愚か者どもに 鉄槌を賜れよ!"呪い"を!"赤き呪い"を! そして我にこの者たちを滅し去る力を!」

空から威厳のある声が響く。

「汝が願い、聞きとどけん・・・・・・」

無色の車輪(逆)・白・緑・金・赤・紫・青のイメージが出現する。

「時は変わった。計画は継続される。・・・・・・」

赤い車輪のイメージが君らに降り注ぐ。神自身のかけた"呪い"に抗すべくもなく、君は自分の体が小さくなり、毛に覆われ、獣に変わっていくのを感じた。
 ・・・・・・・・・・・・ 嵐が去り、全てが終わり、気が付くとどこかの廃虚の中にいた。 外が騒がしいので見てみると、鎧を着た人と鬼の兵士たちが戦っていた。突然「黒龍騎兵だ!」という声がし、その直後巨大な火の球が目の前をかすめ、家屋に命中し爆発した。爆風にのまれた兵士がばたばたと倒れていった。 その時、背後から声がかかった。

「地獄巡りはいかがでしたかな?」 ・・・・・・・・・・・・”

(「無名の感情」+3D6。「剣」を得る。)


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