第4章:フェリア陥落〜少女の夢〜
前の冒険から6年の時が経過します。
「経験表」を振るなり、何らかの修行に励んだことにして6年分の成長をさせてください。
「経験表」は1年に1回くらいで、また何年も修行すれば「能力値・魅力値」「技能」「感情」も成長するかもしれませんし、「武術・魔術」の"奥義"もいくつか習得できるかもしれません。公平に機会を与えて成長させてください(「古デュール派」のキャラクターは「経験表」が2倍振れるので注意!)。
ちなみに「経験表」は歴史的事情から原則的に大陸東部あたりのものしか振れません(みんなデュラに侵略されてしまったため)。
1.再会
6年ぶりにPCたちはフェリアに勢ぞろいしています。グレイはもちろん、シャロンやPCらに忘れ去られているであろうパノックまでいます。そして、あの赤ん坊は少年に成長しています。
もし、前の冒険でPCの誰かがシャロンの飼っていた蛇を殺してしまっていて、まだ彼女に謝っていなかったのならば、ここでその機会を与えるといいと思います。さらに言うならこれが最後のチャンスで、ここで謝らないと今後ずっと微かに憎まれ続けることになるでしょう。さて、シャロンがおもむろにこう言います。
「実は、こちらに石でできた花を持った方がおら れるという話を聞いたのですが、それはどなたですか?」
「ちょっとそれを貸してはいただけませんか?あ りがとう・・・・・・やはり!
・・・・・・ところで、あなたはこの黒くて長い髪をした少女をご存知ですか?」
「この子を元に戻したいですか?」
「あなたがそれを真に心から望むのならば、それ は成されるでしょう。ただ、その心が偽りのものであれば、あなたも彼女も傷つくことになるでしょう。どうします?やりますか?もしやろうと言うのであれば、私がささやかながらお手伝いをして差し上げることができます。」そのPCがやると言い、他の者も信頼できると言うならば赤ん坊の心に入った時と同様に、その石の花を囲んで呪文を唱えることで"花"の心の中に入ることができます。
やろうということになったら、少年はつまらなそうな顔をして「ねえ、パノックおじさんと街に遊びに行っていい?」
と聞きます。そして二人で出かけて行きます。
2.少女の心の迷宮
"闇"の地縁カードを使用します。適当に配置してください。
brD-01"闇のなかに光るもの"黄金色の宝石を見つける。光輝いていて、中に映像が見える。
"神殿の中。『光』が現れる。
それは人の形をしている。
『光』は祭壇に歩み寄る。
そしてそこにある像の耳元に向かって何かを囁きかける。
『光』は消え失せる。""像"・・・・・・少女の像。
『光』・・・・・・少年?
囁き:「・・・・・・ならば、生きてみないか?」「木の枝」「五芒星」「金色」のいずれかを得る。
brD-02"闇のなかに流れる水"水流を見つける。(飛び込むと現実の世界へ) 「悲しみ」+1D6。
brD-03"闇の中の怪物"剣士の"影"がPCの人数分出現し、襲いかかってくる。
☆影の剣士
体力:19 運動:23 感覚:1 霊感:1
HP:21/10/10 防御力:0
攻撃:(1D6)
1 「喜び」1D10減少
2 「怒り」1D10減少
3 「哀れみ」1D10減少
4 「慈しみ」1D10減少
5 「やるせなさ」2D10増大
6 「恐れ」2D10増大
感情波動:「無名の感情」1D10
brD-04"宝物と罠"緑色の花畑に緑色の蝶が飛んでいる。捕まえると「蝶」「緑」のイメージを得る。
頭の中に声(女の子の)が聞こえてくる。"あなたの名前は?"(「無名の感情」+1D6)
(自分の"真の名"を最初に彼女に教えた者のみ)
"私の名前はフェルール!"(「喜び」「悲しみ」「愛しさ」+1D10)
"わたしは悲しみの底にいる"
brD-05"闇、また続く闇・・・・・・"しばらく迷う。「無名の感情」+1D6。
brD-06"過去と死の匂い"地面に「緑色の三角」を見る。地面から腐りかかった手が出てきて足をつかむ。
「わしの名は?・・・・・・」
☆動屍体
体力:13 運動:7 感覚:5 霊感:2
HP:10/9/8 防御力:0
攻撃:2D6−1※(動屍体に「ロン=リン」の名を教えた場合。)
「そう・・・・・・わし・・・・・・いや、俺の名は、ロン= リン・・・・・・そうだった。やっと思い出せた。」
「あの子の本当の名は・・・・・・ああ、そうそう、俺がつけてやったんだったな。
あの子を元に戻すのは簡単だ。"真の名"を唱えてやればいい。
・・・・・・それは、あの子自身に聞くべきだね。
他人がとやかく言う問題ではない。」
brD-07"闇のなかの手詰まり"気がつくと闇の中の虚空に浮いている。ランダムな感情+1D6。
brD-08"闇からの脱出"銀の鏡。「ランプ」のイメージを得る。
"どこかの石造りの建物の中の風景。
「・・・・・・どうもありがとうございます。
まった くすばらしい!
ぜひ、これをアウル様の像として大神殿でまつらせていただきます。」・・・・・・・・・・・・・
「・・・・・・いや、我ながら本当にいい出来だ。
こ んなにそっくりにできるとは。
しかしおまえがアウル様だなんてな。ちょっと笑っちゃうよな。」・・・・・・・・・・・・
「ロン=リン殿、そろそろ出発の時刻です。・・・・・・」
※解説
「brD-04"宝物と罠"」で少女に"自分の真の名"を教えることで彼女の"真の名"を知ることができ、その後「brD-02"闇のなかに流れる水"」で川の中に飛び込むことで現実の世界に帰ってくることができます。
そして現実の世界で"石の花"に"真の名"を囁きかけることで彼女は少女の姿に戻ります。めでたしめでたし。
"真の名"を教え合った仲なので、互いに「感情共有」させるといいでしょう。
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