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「深淵」ローカルルール集


 ここでは、TRPG「深淵」で使用可能なローカルのオプションルールを紹介します。非公式なものですので、外部でのセッションでは通用しません。マスターが実際のセッションでこれらのルールを採用する場合は、セッション開始時にその旨を知らせる必要があります。

 「深淵」は元々シビアであるべきシステムで、やたらにPCが有利になるルールを付け加えてもバランスがぬるくなって良くないのですが、それでも最低限これくらいは評価して欲しい、といった項目を改善するためのルールです。

 ゲームバランスが変わってしまうので、適用には気を付けましょう。


001.フリーアクションの購入
002.攻撃時の+10命中によるオプション
003.戦闘開始時の手札交換
004.「準備」
005.超簡単戦闘ルール
006.手札を補充しない戦闘ルール
007.「カード判定」の購入
008.短いシーンチャンジ時の手札補充
009.シーンチェンジ時の手札交換
010.ダイスによるイニシアチブ決定
011.割り込み
012.行動の遅延


001.フリーアクションの購入

<効果>
 戦闘中に寿命4年消費することで、「フリーアクション」を一つ購入することが出来る。PCは「フリーアクション」を使用して、そのラウンド中に1つ好きなアクションを取ることができる。「フリーアクション」を次のラウンドに持ち越すことは出来ない。

<解説>
 戦闘中などで、「防御」「回避」がなくて死亡するケースはよく見かけます(笑)。唯一の救済策は「寿命4年でカード1枚引ける」というルールですが、これだと欲しい追加行動のカードを得られるとは限らず、何枚も引く羽目になった場合、消費した寿命と得られる効果の比率がかなり厳しいもののなってしまいます。
 ということで、単純に寿命4年で好きなアクションを1つできるようにしようというルールです。

 緊急行動用のルールですが、これをすべて「攻撃」に回すと結構悪です。(「攻撃」は、「攻撃」カード1枚が武器の「効果値」枚分のカード効果に変換される、最も効率のいいアクションのため。)使えるアクションを「防御」「回避」「移動」だけに限定するとか、PCが死にそうなときだけにするとか、使用を制限した方がいいかも知れないですね。


002.攻撃時の+10命中によるオプション

<効果>
 攻撃による達成値の目標値+10ごとに以下の効果の中から選択することが出来る。「3)ダメージ」は、ダメージカード1枚と見なす(「防御」「回避」などが出来る。)

1)効果値+1
 ダメージカードを1枚追加する(手札から出すor山札からめくる)

2)命中部位の振り替え
 ダメージカードのうち、命中部位を特定したもの(「頭部」「両腕」「胴体」「脚部」)1枚を別の命中部位に振り替える。

3)ダメージ:以下の特定のダメージの中から1つ選べる
 ・[ダメージ(衝撃)]足に当たり、転倒する。
 ・[ダメージ(武器)]衝撃で武器を取り落とす。
 ・[ダメージ(胴体)]みぞおちに当たる。体格で目標値15。失敗ならば、気絶する。
 ・[ダメージ(衝撃)]頭がくらくらする。精神力−4。
 ・[ダメージ(演出)]手札を1枚減らす。

<解説>
 通常、+10命中の際「効果値+1」となるだけですが、「効果値+1」の代わりにダメージに関するオプションも選択できるようにするルールです。「深淵」で、ダメージがままならないのを解消することができます。ただし死亡率がアップするかも(^^;)。
 また、この手のルールは戦闘系キャラをますます強化して、戦闘を一方的にしてしまう傾向があります。


003.戦闘開始時の手札交換

<効果>
 戦闘開始時にメインの攻撃技能レベル枚までの手札を山札と交換できる。

<解説>
 戦闘に慣れたキャラクターの方が、良いダメージカードを持っているはずだというのを再現するルール。


004.「準備」

<効果>
 好きな1アクションで「準備」を宣言する。その後、手札を1枚捨てて1枚山札から引く。

<解説>
 手札を早く回して戦闘を加速するためのルール。


005.超簡単戦闘ルール

<効果>
 メインの武器判定で最も高い値を出した者が勝利する。

・NPC相手の場合
 目標値=2D6+判定値+敵の数枚数のカードを引いた色数の合計

・魔族相手の場合
 目標値=2D6+判定値+影響値枚数のカードを引いた色数の合計

<解説>
 クライマックスでない軽い戦闘を1判定で終わらせるためのルールです。


006.手札を補充しない戦闘ルール

<効果>
・毎ターンの手札補充を廃止する。
・「待機」「狂乱」「魔剣」「寿命4年消費」等の追加の手札補充はそのまま適用。
・フリーアクションを毎ターン2つ保持することにする。
・手札の「追加行動」はそのまま使用。ただし「防御」→「攻撃/魔法」、「回避」→「移動」とする。
・手札へのダメージはすべて精神力へのダメージとする。
・毎ターン手札を1枚山札と交換できることにする。

<解説>
 基本的な手札補充をなくしてバランスを取ったルールです。バランスはちょっとデッドリー。


007.「カード判定」の購入

<効果>
 寿命4年払うことで、「カード判定」の際に要求された星座の手札を1枚持っていて使用したことに出来る。

<解説>
 ご都合主義的展開をもたらす「カード判定」にも寿命消費で対応できるようにする追加ルール。


008.短いシーンチェンジ時の手札補充

<効果>
 1シーン&シーンの合間が1時間より短く、かつ「アクションシーン」「作業判定」で処理するには適さない場合にも、シーンの切れ目での手札の補充を認める。具体的に補充する枚数は10分間の完全な休養につき1枚程度を目安とする。

<解説>
 非アクションシーンで緊迫した状況が続く場合に使うと良いでしょう。具体的には「ホラー映画」「アクション映画」のようなノリで合間のちょっとした休憩で手札を補充したいときなど。この場合「精神力」の回復もリアルタイムに処理した方がいいかもしれません。


009.シーンチェンジ時の手札交換

<効果>
 シーンチェンジ時に手札を1枚、山札と交換しても良いことにする。

<解説>
 手札の交換速度を上げて回りを良くするためのルールです。一般シーンばかりで進行していて、若干セッションに流れを付けたいときなどに有効。


010.ダイスによるイニシアチブ決定

<効果>
 戦闘時のイニシアチブを

「2D6+行動値」

の高い者順にする。これは判定ではないので1ゾロによる大失敗、6ゾロによる振り足し、手札・縁故・寿命による達成値上昇といったルールは一切適用しない。

<解説>
 深淵の「先攻が圧倒的に有利」という状況を若干緩和するためのルールです。戦闘のテンポを崩さないためにダイス判定時の諸ルールはすべて無視します。


011.割り込み

<効果>
 自分のイニシアチブでないときに通常の「追加行動」に加えて手札を1枚捨てることで割り込みで行動が出来ることにする。

<解説>
 いざという局面で、どうしても相手よりはやく動きたいときに割り込みで行動をするときのルール。タイミングが重なったときはLIFO(Last In Fast Out)の法則を適用するといいかも(w)。


012.行動の遅延

<効果>
 「行動の遅延」を宣言し、1アクション消費することでそのターンの行動を遅らせることが出来る。イニシアチブは行動値0として扱われる(攻撃目標値(=行動値)は変化しない)。

<解説>
 状況を見て行動を遅らせたいときに使用する。