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1.葬儀


 ”『どう?かわいいでしょう?
   わたしの子なの』”
           〜狂女の言葉〜


◇葬送の列
◇墓地
◇謁見
◇語り部
◇夢歩き
◇依頼


◇葬送の列

 雪の降りしきる中、黒衣の列が町中を通りすぎていく。

「ああ、あれはね、大奥様…領主様のおばあ様にあたられる方が亡くなられたそうで…」

 その亡骸は町外れの小高い丘の上に埋葬される。


◇墓地

 歌声が聞こえる。
 金髪の神の長い女が、胸に何かを抱きかかえて、子守唄を歌っている。
 抱きかかえているのはただの布の塊。
 話しかけると、クスクスと笑い声をあげ、

「どう?かわいいでしょう?
 私の子なの」

 と、それを見せてくれる。

 墓地のはずれに小さな名もない墓がある。夢歩きに成功すると、赤ん坊の泣き声を聞く。

 しばらくして数人の人影が現れ、彼女を連れ去る。

「…このことは内密に…。
 最近子供を亡くされましてね、それ以来…。
 …彼女は、領主様の奥様です。 」


◇謁見

 夢を見る。

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 領主の肩の上に、蛙のような顔をした赤ん坊の姿を見る。

 無数の、赤子の鳴き声のようなものがし、追って行くと扉に行き当たる。
 その泣き声は、扉の奥のほうから響いてくる。

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 赤ん坊の事を聞いても領主は何も知らない。
 扉の事を聞くと

「その扉の中は立ち入りを禁じられている。
 大奥様…私の祖母にあたる方だが…それについてはご存知であったと思うが、つい先頃亡くなられてな…
 何でもその中はとても入り組んだ迷路のようになっていて、何も知らずに中に入ると二度と出てこられないとか言われておる(と言いつつ笑う)。
 まあ、そんなものは単なる迷信であろうがな。」

 領主はこの町の昔の話についてはよく知らない(外の国から婿としてきただけなので)。


◇語り部

 語り部が現れて、物語を物語る。


◇夢歩き


・「呪われし子供」の夢

 どこか石造りの暗い通路を歩いている。
 道が二手に分かれている。

 右に行くと、やがて金属製の扉に行き当たる。
 開けると中は少し広い部屋で、その中央に井戸がある。
 井戸の縁に黒ずんだ、片手でかろうじて持てそうなくらいの大きな石が乗っている。
 井戸の周りには白い細かい石のようなものがころころと転がっている。
 よく調べるとそれは「骨」であることがわかる。

 左に行くと、やはり金属製の扉に行き当たる。
 中には大きな姿見が二つある。
 鏡を見ると何かぼんやりと光る人影のようなものが見える。
 よく見るとそれは黒い、長い髪をした女の顔をしていて、あなたに微笑みかける。
 彼女は手を伸ばし、その手は鏡の中から突き抜けてきて、あなたの頬に触れる。


・「猟犬」の夢

 「剣」を持っている。いつのまにか血だらけになっている。
 「猟犬」にとって親しい人物が切られて死んでいる。
(PCが悲しみを表現する時間を与えること)
 やがて、声がする。

「悲劇を繰り返してはならない。
 そのためには、
 その真の使い手を、見出さなくてはならない。」


・「密使」の夢

 蛙の顔をした赤ん坊。
 金髪の髪の長い女が開かずの間の中に入っていく。
 黒髪の若い女の顔。
 剣。


・「過去より来りし者」の夢

 村で、祭が行われている。村人が指差して言う。

「ああ、あれが奥方様だよ。きれいな人だねえ。」

 黒い長い髪をした女。おなかが大きい。

「何でも、もうすぐ生まれるとかで。めでたいことだ。」


・「魔法の武器の所持者」の夢

 目の前に父親(?)が立っていて、うっとうめき声をあげて倒れる。
 その後ろには鎧に見を固めた、高貴な雰囲気を漂わせる人物が立っている。
 父はつぶやく。

「…私は…間違っていたのか?…
 …しかし…あの時は…そうするしかなかった。
 だが…間違いであった…
 …あれは…また…現れるであろう…
 …封じてはならない…
 …その…思いを…
 解き放たなくては…」


◇依頼

 「猟犬」か、「過去より来りし者」の前に、黒い髪をした女が、ローブに身を包んだ格好で現れ、こう言う。
 彼女は夢で見る「黒い髪の女」と同じ顔をしている。

「私はメディアと申します。さる高貴な方の使いの者です。
 あなたは、あの森の奥のあの樹のことをご存知ですね?
 あなたに折り入ってお願いがあるのですが、
 私共をどうかそこまで連れていってはいただけないでしょうか?」