〜死は正しき終わり。終わりなくば節度もまたなし。〜
妖精代95XX年 XXXXXXXX |
3−2−1.噂話
酒場の主人が言う。
「町外れの墓場にボッツという名のじいさんがいるんだが、
それが、墓掃除をして欲しいんだとよ。
それも、結構な報酬付きでだ。」
「何でもな、
出るらしいんだよ。
でかいやつがな。」
3−2−2.地下墓地へ
墓地のはずれにその入り口はあった。
「この中じゃ。
最近変な奴が出おってな、掃除もままならん。」
「前に来た奴らは腰を抜かして逃げおった(笑う)。
お前さんがたはどうかの?」
3−2−3.双魚
チャポン…
どこかで水の音がする。
辺りの風景がゆらゆらとゆれ始める。
……………
壁に、波紋が浮かぶ。
と、突然、
ぬっと、
そこから壁いっぱいの口が現れて…
3−2−4.墓碑銘
行き止まり。
そこは、あなたが夢に見た行き止まり。
夢の通りに、そこには墓があった。
そしてその表面には字が彫られていた。
「妖精代95XX年
かの者 深い悲しみに暮れるあまり
この地において自害す」
その下に、
墓碑銘が彫られている。
それは、
あなたの名前。
3−2−5.墓を掘る
墓を掘ると
やがて棺のふたが現れた。
ふたを開くと、そこに子供の死体があった。
それは、
たった今そこで寝入ったばかりのような、
傷ひとつない、
美しい死体だった。
ただ、その顔は、
深い悲しみに包まれていた。
3−2−6.短剣
…その秘密の部屋に、その黒ずんだ短剣は落ちていた。
“見ると、短剣は血で真っ赤に染まっている。
あなたの手も、服も血塗れだ。
短剣から、
ぽたり、ぽたりと血が滴っている。
そして、
その下に倒れているのは・・・・・・”
その下の床を見ると、こう彫られている。
『死は正しき終わり。
終わりなくば節度もまたなし。』