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運命


 セッション中(できたら第1回目のセッションで)、PCの振る舞いを見て一人に一つずつ「運命」を与えてください。そうしてPCをシナリオに巻き込んでください。


◆『双子』
運命: [双子の呪い]

・導入
 (夢歩き)
 …目の前に人影が立っている。その人物は、あなたによく似ている。
 ただ、その目には瞳孔がなく、白い濁った色をしている。

「おまえはだれだ?」
「俺は(PCと同じ名前)だ。」
「おまえは俺の影にすぎない。そこにそうしてあるというのは、おまえの思い込みにすぎない。おまえはそもそもそこに存在すらしていない。そう思い込んでいるだけだ。」
「俺に力を貸せ。そうすれば、俺はおまえの存在を認めよう。俺がおまえの存在を認めれば、おまえはそこに存在し続けることができる。さもなければ、俺がおまえの存在を忘れ去った時、おまえは永久に消滅することになる。」
「味方になるか、敵となるか、明日までに決めろ。」

「それとも、おまえが単なる俺の"影"に過ぎないこと証明して欲しいか?」

・備考
 縁故
  双子(5)


◆『片腕』
運命: [片手]

・導入
(夢歩き)
 鎌を持った『黒服の女』が現れる。
(PCと彼女は何らかの理由で敵対している。彼女は"緑の猟犬"の一員であるので、その組織と敵対するであろうPCが適当。)
 PCは彼女と闘い、必殺の一撃を受ける。かろうじて死は免れるが、その一撃で片腕を失う。

………………

 …目覚めると、闇の中に何かいるのに気がつく。
 赤く光る瞳がこちらを見ている。目が慣れてくると、それが、大きな、四つ足の、黒い獣であることがわかる。その口には何か白いものがくわえられている。
 人の、腕だ。
 自分の腕を、それがあったところを見る。腕は、そこから先がちぎれたようになくなっている。痺れていたような感覚が徐々に覚めていき、それがじわじわと激烈な痛みへと変わっていく。どこかでものすごい声がする。それが自分自身の叫びだと気付くのに、しばらくかかる。…

・備考
 縁故
  『黒服の女』(3〜5:プレイヤーが決める)
  『黒い魔物』(1〜5:プレイヤーが決める)
 手札の上限−1


◆『愛人』
運命: [愛する者に裏切られる予言]

・導入
(愛する女性のいるPC向け。いなかったらプレイヤーと相談して作り出してもよい。)

「おぬしは愛する者に裏切られて死ぬであろう」

(夢歩き)
 愛する彼女が現れる。彼女は黒い服を着ている。

「お願い。私に力を貸して。」

・備考
 縁故
  『愛する者』(5)
   『愛する者』=『黒服の女』であり、町の封印の破壊を依頼します。


◆『死の司』
運命:[死者たちの誘い]

・導入
 突然、誰もいないのにざわざわと声がするのに気がつく。
 ぼぅっと、影の中から染み出すように人影がぞろぞろと現れる。どの影も白く血の気がない。
 その中に、見知った顔がある。そいつは前にもう死んだはずだ。

「わたしたちを、甦らせてくれ。」

・備考
 縁故
  『死者たち』(4)


◆『破壊者』
運命:[封印の破壊者]

・導入
 奇妙な音が聞こえる。その城壁から何かが軋むような耳障りな音が延々と聞こえてくる。蔦に覆われたその壁面を探ると何か巨大な印がそこに描かれているのに気がついた。どこかで見たような、魔法的な意味を持つ印のようだとわかる。
 声が聞こえる。

「それを壊せ。」

・備考
 縁故
  『封印』(5)