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あらすじ


 これは、絶望・挫折・虚無・むなしさと、それから逃れようとして、いいように惑わされる者たちの物語です。

 ある人物が、魔法陣を組みかえることによって巨大な死の魔法陣を作り出し、それによって「死の門」への道を開くことができるのではないかと思い付きます。彼は、その思い付きを実験するために、若者たちの集まりをそそのかしてそれを実行させようとします。

 その計画は成功するかもしれませんが、実際成功しても何も起こりません。死の門への道は開かれることはありません。

 それでも、その若者たちはそうすることで何か凄いことができるのではないか、そうすることで世の中を作り変えられるのではないかと信じています。計画の発案者は、その想いをもてあそび、うまくいかなかった場合には(必ず失敗するのですが)さっさと切り捨ててしまいます。

 一方、その舞台となる町には「無垢なる者」がいます。
 その人物は、「おまえの力によって町は守られている。おまえが町からいなくなると町は滅びることになる。」と言われ、束縛され続けてきました。そして、自由を希求しています。

 魔法陣の組み替えの試みは失敗しますが、「その原因は『無垢なる者』のせいである」というデマが流され、若者たちのひとりの「若き信徒」が「無垢なる者」の暗殺の命を受けることになります。

 「無垢なる者」が死んでも、自由を求めて町を去っても、実際には何も起きません。
 しかし周りの者は「町が滅びるかもしれない」と恐れることになるでしょう。

 その誤解とかみ合わぬ“想い”の中でどんな結末を迎えるかはプレイヤー/PC次第です。