場面集 -悪意-(取扱注意!)
『そやつが友人じゃと?
はっ!』
〜占い師の言葉〜
◇神隠し(「滅んだ貴族の子孫」の夢歩き)
子供が生まれてから少ししたある日、衛兵を引き連れた男がやってくる。
「私はヴェスパール様…町の領主様のことですが…実は、領主様があなたのお子様を見たいそうで、その子を私どもにお貸しいただけないでしょうか?
いえ、大したことではありません。何でもその子にまつわる運命のことでちょっと確かめたいことがあるのだそうで。
よろしいでしょうか?」…そんなようないきさつがあって、結局子供を領主のもとに預けることになる。
それから1週間経つ。その子は帰ってこない。
子供の様子を聞くと、「まだもう少し…」などと言って会わせてもらえない。
1ヶ月経つ。その子は帰ってこない。
子供の様子を聞くと、「何のことだ?」と追い帰される。
1年経つ。その子は帰ってこない。
子供の様子を聞くと、「何のことだ?」と追い帰される。
さらに食い下がると、しぶしぶ調べてもらえる。「ああ、確かにそのお子さんはうちで預かりました。
しかし、病気で死んだそうです。
連絡が遅れて申し訳ありません。
1年ほど前のことですね。」
◇憎悪(「滅んだ貴族の子孫」の夢歩き)
例の魔物が現れる。
「私はあの男が憎い。奴らが憎い。
あなただって、その子は何も知らず、罪はないのに、
ある日突然やってきて『その子は呪われている。だから始末する。』と言われて、
それを素直に受け入れることができる?
私にはできない。
私だけのことならまだあきらめることができるかもしれない。
奴らはある日突然やってきて、『みんなのためだ』と言って、
私ばかりか、まだ生まれてもいないこの子まで殺そうとした。
子供は死んでしまった。永遠に。
あなたはそんな勝手な理由で自分の子を殺されたら、
その、殺した奴らを憎いとは思わない?
あなたは自分の子を愛していないの?
私はこの子を愛している。
そしてこの子を殺したすべての奴らと、その血に連なるすべての者が憎い!。
そしてまたも『呪われている』などという勝手な理由でその子を殺そうとする奴らを許さない!」
◇因縁(「滅んだ貴族の子孫」と占い師の対話)
「おまえはかつてあった貴族の家の血を引いている。
その家を取り潰したのは誰か分かるかの?
ヴェスパールじゃ。」
◇怨敵(「友人」と占い師の対話)
「そやつが友人じゃと?
はっ!
おまえのかつてすんでいた町を滅ぼし、
おまえの家族と友人を殺し、
おまえからすべてを奪ったあの魔物を解き放ったのはいったい誰か、
おまえは知らぬのか?」「知りたいのか?
…それは奴じゃ。」と、占い師は『不義の子』を指差す。
「奴は、またも災いを招き寄せるであろう。
そして多くの者が死ぬであろう。」「さて、どうするね?」