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◇セッションの進行に関して

 このシナリオには、おもに6つのテーマの場面・逸話があります。

 プレイの仕方としては、主人公の日常にそれぞれのテーマの場面が割り込んできて、御伽の国にさまよい込むことになります。そして最終的には、それぞれのテーマをを象徴する『絵』を見つけて終わります。
 途中の過程として、何らかのゲーム的なイベントを入れるといいでしょう。
 それぞれのテーマを象徴する細かいイメージ・アイテム等については、追って掲載することにします。GMは、それらのアイテムをさりげなく出現させて、幻想性・象徴性を強調するようにしてください。

 具体的な進行方法は、まず主人公の「日常」を適当に演出するところから始めてください。主人公は少女または少年なので、よくあるパターンとしては学園生活を描写するところからとか。あるいは、その家庭生活やそれ以外の外の出来事から始めてもかまいません。とにかくまず「日常」から始めてください。そうして「非日常」との対比を取ってください。

 次に、場面の挿入方法に関しては大きく2通りのやり方があります。
 1つ目は「空間」によって区切る方法。「この場所に行ったらこのテーマの場面に入り込む」と決める方法です。その場合、そういった怪異の起きる場所をGMは適当に決めて下さい。例としては「廃屋」「屋上」「裏山」「旧校舎」「森」「地下室」などなどです。テーマに合った場所にすると、より効果的でしょう。
 2つ目の方法は、「時間」によって区切る方法です。月曜日から始めて、その日は「Obedience〜従順〜」、火曜日は「Repentance〜後悔〜」…とか。そうやって1週間ですべてが終わるようにしてもいい。あと、何か主人公にとって特別な日(誰かの誕生日とか…)に、怪異が起きるようにする方法もあります。
 また、2つの方法を混ぜるやり方もあります。最後の方のテーマなどは時間を決めて「この日」にした方が合いそうですし、最初のとっかかりなどは「この場所」から始めた方がいいかもしれません。

 いずれにしても、GMはテーマが混ざってプレイヤーを混乱させることがないよう、気を付けてください。そして可能なら、プレイヤーが『絵』に行き着いて、テーマを理解したと思ったら次のテーマに移るようにした方がいいと思います。

 そうして、すべてのテーマの場面を網羅して『絵』を見せたら、それで“お話”は終わりです。

 その先は、それらを“解釈”して何らかの結末を付けることになります。
 それは、プレイヤーと話し合って適当に創ってください。

◇舞台に関して

 学園ものにするなら、GMの感情移入を促進するために、自分がいた学校をモデルにするか、PLの感情移入を促進するためにPLの出身校をモデルにするといいと思います。それが共通であるならば、そこを舞台として使えば意志疎通がかなり楽になります。
 個人的にはGM自身が明確にイメージできて、その上でPLにも伝えやすいような舞台が最適と思われます。

◇PCの年齢

 ちなみに<<主人公>>の年齢は、小学生〜中学生くらいが適当でしょう。

◇“つじつま合わせ”に関して

 まず、怪異が起こることに関してGMは、論理的につじつまを合わせる必要はあまりありません。「論理的」にというのは、「こういう出来事が起こったのは、これこれこういう(現実的な)理由があったからだ」というようなものです。大まかにつじつまを合わせる必要はありますが、細部の矛盾は無視してください。
 一方、このシナリオでは感情的につじつまを合わせる必要があり、この部分に重点を置くよう気を付けてください。「感情的に」というのは「誰かが“こうなって欲しい”と望んだ。それは何らかの形でかなえられる。かなえられなかった場合、それは誰かがそうならないことを望んだからだ」というようなレベルでのつじつま合わせです。