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所々でそれとなく出してみると良い。


わたしの始めは残りの始め、
わたしの中身は、見た中身、
わたしの終わりは最後の終わり、
この世で最も弱く、かつ最も強い、
さあ、わたしはいったいだあれ?

<解説>歌詞を英語に換えると
「RAT=ネズミ」という答が出る。トレドと際に役立つ。

大きな すばらしい木に 聞いてみるといい
光と 風と 生きものたちの ちがいを
お日さまの めぐりかた 春夏秋冬のふしぎを
そして もちろん 子どもたちの ぶらさがりかたをも

 

この美しい世界で
わたしは 死にたいとは思わない、
人びとのなかにまじって わたしは生きてゆきたい。
この日光のもと、この花咲ける森で
生きとし生けるものの心のなかに住処が欲しい。
地上では生命の戯れが果てしなくさざめく、
別れと出会い−なんという笑いと涙か!
人間の歓びと悲しみをもってわたしは歌を編もう
−もしそれで 不滅の家を築くことができるなら。
それができないときにも生きのびてあなたたちのなかにわたしの座を占めよう
−そして あなたたちが摘みたいときには
朝な夕なに真新しい歌の花を咲かせよう。
笑顔で 花を摘みたまえ、
それから 花が萎れて色あせるとき
かまわず花を棄てるがいい。

 

赤いシュミーズの
少女が立っていた、
誰かが触ると、
シュミーズがさらさら鳴った。
はれ。
立っていた少女は ばらの花のよう、
面は輝き、
娘の唇は花と咲いてた。
はれ。

 

人里離れたひっそりした沼で、
内気に隠れた小鳥が歌をさえずっている。
孤独なつぐみ、
その隠者は人里を避けて身を潜め、
ひとりで歌を歌う。
血を吐くのどの歌、
死のはけ口の生の歌
(なぜなら兄弟よ、私には判るのだ、
もし歌を授かっていないなら、
君はきっと死ぬにちがいないということが。)

 

歌え、その沼地にて、
おお、内気で優しい歌い手よ、    
その調べを私は聞く、その招きを私は聞く、
私は聞く、私はやがて行く、
私は君を理解する、
しかし、しばらく私はとどまろう
輝く星が私を引きとめるから、
去りゆく私の友なる星が、
私を捕らえて引きとめるから。

 

歌い続けよ、歌い続けよ 灰褐色の小鳥よ、
沼地から、奥所から歌いたまえ、
叢から君の聖歌が広がる、
薄明のなかから、杉と松の木立のなかから限りなく。
歌いつづけよ、最愛の兄弟、     
君のあし笛の音にも似た歌を歌いたまえ、
無上の悲しみの声で、声高く人間的な歌を。
おお 滑らかさ、自由さ、やさしさよ、
おお 私の魂に野生と開放が−
おお すばらしき歌い手よ、
君のみを私は聞く−
けれども、星が私をとらえる(しかしやがて離れるだろう)、
けれどもライラックはその芳香で私をとらえる。

 

罪人よ、この収穫を枯らさないで
枯らせたら、魂も枯れ果ててしまう
おまえの魂も枯れ果ててしまう

 

なめらかな足どりで常に忍び寄る闇の母よ、
あなたのために歓迎の歌を詠じる者が誰もいないというのか?
それならあなたのために私が詠じよう、
何にもまさってあなたを讃えよう、
あなたが必ず来るべきものなら、必ず来るよう、
私はあなたに歌を捧げよう。

 

たくさんの星におおわれた沈黙の夜、
大洋の岸で私が聞き慣れたあのしわがれた声でささやく波、
そして私の魂はあなたの方に向く、
おお、広大でヴェールにつつまれた死よ、
私の肉体は喜んであなたに寄り添う。

 

測り知れぬこの宇宙を讃えよう、
生と喜びと、また奇異な物象と知識と、
そして愛、甘美な愛のために
ひたすら讃えよう!讃えよう!
冷ややかに抱き包む死の確かな抱擁の腕のために。

 

女よ目を覚ませ
女よ起き上がれ
踊らなくちゃ
死がやってくる
踊らなくちゃ
いられない
ああ
なんて寒さ
ああ
なんて風
死がやってくる

 

わたしは歌をひとつ
つくってきた
アヴァヤ
おお かなたに横たう月よ
いつ のぼってくるのか?
タンディナナン
おお 母なる月よ
わたしの声をきいてくれ
いつもうまくできないけれど
アヴァヴァヤ
とても むずかしいんだ
歌をつくるのは
望みをかなえるのは
わたしはよくこの歌にもどってくる
わたしはよくこの歌をくりかえそうとする
でも 流れに戻ってくるのは
うまくない
おお 母なる月よ
わたしの声をきいてくれ
タンディナナン

 

はしごを上っておいで
すべてのものよ
はいっておいで
すべてのものよ
腰をおろしなさい
われらは貧しかった
・・・・・・・・・・・・
われらが通りすぎて
水の干からびた
貧しい場所から
この世界にやってきたとき。
雨よ降れ
どしゃぶりの雨よ
すべてのものよ
おいで
すべてのものよ
上っておいで
すべてのものよ
はいっておいで
すべてのものよ
腰をおろしなさい

 

立て
雨が
降ってきた

 

まわる
色が
まわる
それは上っぱりの色
光が暗くなる
その歌はなあに

 

その日は揺らぐ
あらゆるものと広がりに
生きとし生けるものにとりかこまれて
その空気に何かを残して
・・・・・・・・・・・・
青ざめた日が現れる
つめたく胸が張り裂けそうなひと吹きとともに
灰色の力を伴って
ベルもなく
いたるところで夜明けを散らしながら
涙の
限界まで
あなたは問うかもしれない
なぜこの詩は語らないのか?
夢見ることや
休むことについて
あるいは故国の大火山について。
来て
見るがいい
街路に溢れる血を。

 

草は芽吹き
花は開く
健康と
楽しい生活。
緑の草地から
赤い花をつもう。
この世界は
一輪の花
人生は短い。
ああ
昼よ夜よ
わたしを楽しませておくれ。

 

とてもすてき
すてきな人が音をくれた
それはすてき
音をくれた
それは長い幸せのすてきな申し子
すてきな人が
ほんのいま
その音をくれた
それはすてきな申し子・・・・・・

 

そんなに楽しげにおまえは歌うのか?
あれほどの恥辱をその身に受けながら
神もご承知のあんな恥辱を受けながら!
まだ飛ぶことさえできぬうちに
まっかに焼けた針で目をつぶされたおまえ。
わたしにはどうにも不思議でならぬ
そんなに楽しげに歌えるのが!

 

火は燃ゆるものにして
その燃えさかる時こそ美しけれ
暗き部屋に花咲きたるがごと
明うなるこそ美しけれ

 

火ぞ、暗明

 

ひれふるふれひ
むらさきののに
ふれふれふれひ
のもりがはなつ
きよめののびを
きみふるひれと
みまがひしひと
やかれてはつる
ふれふれふれひ
めしひしこひに
ひれふるふれひ
ひいろのひれに

 

火に、筆をと取る。日に日に・・・・・・

 


<<参考>>

「レクイエム」(Paul Hindemith)
「コーロ」(Luciano Berio)
「生命」(R・タゴール)

ほか、多数