<ウィッチクエスト>−2
<システム概要>
プレイヤーは魔女と魔女猫のコンビになり、困った人を助けるという目的のメルヘンなTRPG。魔女・魔女猫はそれぞれ独自の魔法を使うことができ、そういう魔法を使ったり人を説得したりして問題を解決していく。
システムは「アップルベーシック」と言われるシステムを元にしている。技能の回数だけサイコロを2個振ってゾロ目が出たら成功という単純なシステム。魔女の魔法は効果を適当に決めて難易度以下を出せば成功という方式。猫魔法はマジックポイント消費式で必ず成功する。
冒険の舞台は公式設定もあるが、ルール的には自由に自作できるようになっている。
<長所>
コンセプトが明確でルールは単純明快。こういう世界観が好きな人ならば初心者でもすぐにプレイ可能。
魔法も「魔女の魔法」「猫魔法」と分けることで特徴を出している。「猫魔法」は猫らしい?いい雰囲気の魔法ばかりで使いどころが面白い。
町ごとにまったく違う設定を作れるので、同じ魔女っ子ものと言ってもほとんどどんな遊び方でも実現可能な自由さがある。
<短所>
アップルベーシックの欠点はキャラクター同士の対立をルール的に処理するのが難しい点である。これについてはルールのコンセプトで回避してはいる。ただこの欠点のため、活劇的なスリリングな場面を表現するのがかなり難しい。
あと、魔女の魔法の判定ルールのバランスが非常に悪く、難易度の設定によってほとんど100%成功するか、ほぼ100%失敗するかの両極端しか表現できない。この辺は改善の余地がある。
それから、ルール的制約が弱く戦闘もほとんどしないと思われるので、実は筋道立ててシナリオを作るのが少し難しい。これについては「短所」と言うより「特徴」と言った方がいいかも知れない。シナリオの作り方を他のシステムとは根本的に変える必要がある点、GMにとっては意外と難しいシステムとも言えるであろう。
<雑感>
自由度が高く、単純明快で実にプレイしやすい良いシステムだと思う。こういう世界観でプレイしてもいいなという人には一度はプレイしてみることを勧める。
付属で「ウィッチタロー」というオリジナルのルナタロットもどきが付いているのだが、これを使用したルールが特に無い点が少々勿体ないように思う。
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